岸田首相は15日の閣議後に閣僚に対し、自身の自民党総裁選不出馬の方針を改めて伝えるとともに、「総裁選に名乗り上げることを考えている方もいると思う。気兼ねなく閣僚としての職務に支障のない範囲で、堂々と論戦を行ってほしい」と述べた。これを受け、河野デジタル相、高市経済安保相に加え、齋藤健経産相も出馬について検討する考えを示すなど、総裁選に向けた閣僚の動きが活発化している。

岸田首相は、閣僚に対し「昨日の記者会見において、9月の総裁選に私は出馬しない旨申し上げた。これまでの閣僚の皆様の力添えに感謝をするが、新総理が決まるまでの間、閣僚の皆さんには緊張感を持って、職務に当たっていただくよう改めてお願いする」と述べた。

その上で「閣僚の中には総裁選に名乗り上げることを考えている方もいると思う。気兼ねなく閣僚としての職務に支障のない範囲で、堂々と論戦を行ってほしい」と述べた。

これを受け河野デジタル相は記者会見で総裁選出馬について「これまで安倍政権から、外務大臣、防衛大臣、行革・規制改革・防災、あるいはコロナのワクチン担当とか、デジタル大臣、非常に多くの閣僚を経験させていただいて、外交、安保、行革あるいは防災、危機管理、デジタル、ワクチン、今の日本が抱えている大きな課題をこれまで担当してきた。いつか、この経験を生かせる日が来ればと思っている」と意欲をにじませた。

高市経済安保相は靖国神社参拝後に記者団から総裁選出馬について問われ、「命をかけて多くの方々が私たちの美しい国土や家族をお守りくださった。仲間たちと一緒に力を合わせて、この日本列島を強く豊かにして次の世代に引き渡す使命を負っている」と述べ、出馬への意欲をにじませた。

さらに齋藤健経産相も閣議後会見で「私のところに総裁選に出てほしい、あなたしかないみたいな連絡が数多く寄せられた。それらの声は、いい加減な気持ちではなくて、切実な思いのもとで寄せられているなと感じるところだ。今は、そういう声を、真剣にお聞きをしていかなくてはいけないのかなと思う」と述べ、出馬の是非を検討する意向を示した。

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