自民党の萩生田光一氏

 立憲民主党の長妻昭政調会長(東京都連会長)は25日、次期衆院選で自民党の萩生田光一前政調会長の地盤である東京24区に独自候補の擁立準備を進めていると明らかにした。ただ、24区には国民民主党や教育無償化を実現する会がすでに候補者を擁立しており、野党間で一本化を求める声も出ている。

 立憲は、裏金のキックバック(還流)を受け取った自民議員の選挙区に「刺客」を擁立する方針を表明しており、東京24区もその一環。長妻氏は前日に国民民主が新人の擁立を発表したことについて、記者会見で対応を問われ「立憲として(候補者を)出す。今準備中だ」と述べた。

 さらに、東京24区には2021年の前回衆院選で国民民主から出馬した元都議が離党し、教育無償化を実現する会の候補者として内定している。

 長妻氏は野党系候補が競合している選挙区が複数あるとして、「一定の時期までに、できる限り一騎打ちの構造に持っていくことが必要だ」と述べた。

 東京24区は八王子市の大部分を占め、03年以降、09年の1回を除いて萩生田氏が制した。萩生田氏は裏金事件で党の役職停止処分を受けた。

 7日投開票の都議補選八王子市選挙区(欠員1)では、自民新人が諸派元職に敗北するなど、自民に逆風が吹いており、野党の対応に関心が集まっている。

 共産の田村智子委員長は25日の会見で、24区での対応を明らかにしなかったが「八王子は市民と野党の共闘を求める運動が東京の中でも常に強い。市民の声に応える戦いをするにはどうしたらいいのか、野党は協議することが求められている」と述べた。【源馬のぞみ】

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