自民党選挙対策本部会議の会合で発言する岸田首相。右は麻生副総裁。左は茂木幹事長(25日、党本部)

自民党は25日、2025年夏の参院選で擁立する1次公認の予定候補45人を発表した。内訳は26の選挙区で28人、比例代表が17人。政治資金収支報告書へのパーティー収入などの不記載が明らかになった橋本聖子元五輪相ら安倍派の現職12人の公認も決めた。

岸田文雄首相(党総裁)は党本部で開いた選挙対策本部会議で「厳しい状況であっても勝利できる体制を整えなければならない」と述べた。順次、公認を追加する。

政治資金問題を受けて離党した世耕弘成前参院幹事長の和歌山選挙区と大野泰正氏の岐阜選挙区でそれぞれ公認を見送った。小渕優子選挙対策委員長は記者団に「県連で調整や議論が進んでいる」と語った。

全国に9つある改選定数3以上の選挙区のうち、複数を立てたのは現時点で北海道と千葉の2選挙区にとどまる。党内には政治資金問題の余波を警戒し「複数擁立は共倒れのリスクがある」との声がある。

比例代表は業界団体の組織内候補の一部が入れ替わる。日本医師会の政治団体、日本医師連盟は政府の新型コロナウイルス感染症対策の分科会委員を務めた日本医師会副会長の釜萢敏氏を擁立した。現職の羽生田俊氏は今期限りで退く。

全国の郵便局長でつくる全国郵便局長会は元総務官僚の犬童周作氏を組織内候補として選んだ。柘植芳文氏は今期で引退する。

1次公認の予定候補は次の通り。(敬称略、新は新人、その他は現職)

【選挙区】

北海道=岩本剛人、高橋はるみ▽青森=滝沢求▽宮城=石川光次郎(新)▽山形=大内理加(新)▽福島=森雅子▽茨城=上月良祐▽栃木=高橋克法▽群馬=清水真人▽千葉=石井準一、豊田俊郎▽富山=堂故茂▽福井=滝波宏文▽山梨=森屋宏▽静岡=牧野京夫▽愛知=酒井庸行▽三重=吉川有美▽京都=西田昌司▽兵庫=加田裕之▽奈良=堀井巌▽広島=西田英範(新)▽山口=北村経夫▽香川=三宅伸吾▽福岡=松山政司▽佐賀=山下雄平▽熊本=馬場成志▽大分=白坂亜紀▽宮崎=長峯誠

【比例代表】

赤池誠章、有村治子、石田昌宏、佐藤正久、田中昌史、中田宏、橋本聖子、比嘉奈津美、本田顕子、宮崎雅夫、和田政宗、犬童周作(新)、釜萢敏(新)、見坂茂範(新)、繁本護(新)、東野秀樹(新)、宮窪大作(新)

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