上川外相(左)はストルテンベルグNATO事務総長と会談した(18日、イタリア・カプリ島)=外務省提供

【カプリ(イタリア南部)=三木理恵子】上川陽子外相は18日、訪問先のイタリアで北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長と会談した。日NATOの安全保障協力の深化を歓迎し、さらに進めていくと合意した。東アジアの安全保障情勢などを踏まえ、関係の強化の必要性を確かめた。

上川氏は「NATOがインド太平洋地域に目を向けている。日NATO協力のモメンタムも高まっている。心から感謝したい」と述べた。

ストルテンベルグ氏は「アジアとインド太平洋で起きていることは欧州とNATOにとって重要だ」と強調した。日本とNATOの安全は相互依存の関係にあると分析した。同氏はイタリア・カプリ島で開催中の主要7カ国(G7)外相会合に参加している。

日本は足元の中国のインド太平洋地域での軍備増強などを受けて、NATOと協力を強化している。岸田文雄首相がNATO首脳会合に2年連続で出席し、サイバー、宇宙といった新領域で連携を広げる。

上川氏はG7外相会合のウクライナに関する討議で「今日のウクライナは明日の東アジアかもしれないという強い問題意識のもと、自らの問題として取り組んでいる」と述べた。日本はNATOとも協調して支援を継続すると訴えた。

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