静岡県の鈴木知事にとって初めてとなる県議会での質問戦が6月24日から始まり、リニア問題については「課題がクリアされれば政治的な決断を下す」と、県のトップとして責任をはたす考えを示しました。

議会とのコミュニケーションを大切に

県議会6月定例会は24日から質問戦が始まり、まず最大会派・自民改革会議の相坂摂治代表が質問に立ちました。

自民改革会議・相坂 摂治 代表:
知事と議会には二元代表制という地方政治制度の趣旨を十分理解して、毅然とした節度ある信頼関係が求められている。政策議論すら不可能になるような関係の瓦解だけは避けなくてはならない

川勝前知事との度重なる確執から県政が停滞したことを踏まえ、知事と議会との間で節度のある信頼関係を求めました。

これに対して知事は配慮を示します。

静岡県・鈴木 康友 知事:
二元代表制の一翼を担う県議会の皆様は、県民から選ばれた各地域の代表でもあります。皆様とのコミュニケーションを大切にし、地域の実情をお聞きするとともに、県政全体の発展について真摯に議論を重ねてまいります

リニアは政治的決断を示唆

一方で、質問は大きな課題の1つリニア問題に及びます。

その対応について今後の方針を問われると鈴木知事は「解決策が示されても関係者全員の思いが一致しない可能性がある」としたうえで、次のように述べました。

鈴木知事:
個別の状況などを踏まえ政治的な決断をすることもあると考えている

これを受け自民改革会議の相坂代表は「知事が考えている政治的な決断とは何なのか、改めて具体的に示して欲しい」と質しました。

この“具体的な政治決断”について鈴木知事は「大井川の流域市町の市長の皆さんの理解を得ていくことになるが、これは政治の世界で100%すべてが賛成していただくのは想定しにくいので、課題がクリアされ一定の理解が得られた時点で決断を下すということ、これは私の責務だと思っている」と答えていました。

議会との関係を重視すると述べた鈴木知事。質問戦は6月27日まで行われます。

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