伊藤信太郎環境相と新潟水俣病患者らでつくる団体との懇談が17日午前、新潟市で始まった。熊本の水俣病患者らの団体との懇談で起きた「マイクオフ」問題をめぐり、伊藤氏が団体側と再懇談することになったことを受け、新潟の団体が伊藤氏に懇談を申し入れて実現した。環境相と新潟水俣病患者らの団体との懇談は2015年以来、9年ぶり。
17日の懇談は新潟市内のホテルで始まり、新潟水俣病被害者の会、新潟水俣病阿賀野患者会、新潟水俣病共闘会議の3団体が参加した。
懇談の冒頭、伊藤氏は、熊本での懇談の際に環境省職員がマイクの音を切るなどして団体側の発言を遮った問題について、「対応について反省し、深くおわび申し上げます」と謝罪した。新潟での懇談は18日も予定されている。
新潟水俣病をめぐっては、水俣病被害者救済法(特措法)の救済を受けられなかった被害者らが、国と原因企業の旧昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)に損害賠償を求める訴訟が続いている。
提訴から10年以上が経ち、これまでに31人の原告が死亡、平均年齢も75歳を超えており、被害者らは「生きているうちの解決」を求めている。(山崎靖)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。