桶川市は市内で産婦人科を開業する産科医や医療法人などに対し、1億円を上限に施設整備費の2分の1を補助する方針を決めた。現在、市内に産婦人科はなく、市は子育て環境を整えるために開業を呼びかけている。

 補助を受けられるのは1事業者で、募集期間は7月1日~9月30日。申請の条件は、市内に分娩(ぶんべん)できる入院施設(19床以下)をつくること▽10年以上継続して開業すること▽産婦人科または産科の臨床経験が5年以上ある医師をおくこと▽市の母子保健事業や子育て事業との連携をはかること、などだ。

 募集期間終了後、市の選考委員会が事業計画などを審査する。補助金は土地や建物の取得費や工事費、医療機器の購入費などに充てることができるという。市は補助金の交付決定から2年以内の開業を求める。

 市内では10年ほど前に分娩施設がなくなり、5年ほど前からは産婦人科の診察が受けられる施設もなくなった。市内の妊婦は健康診査や分娩のために市外の病院を受診しているという。2023年の市内の出生数は377人だった。(小林未来)

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