広島県尾道市の千光寺公園内にある旅館「千光寺山荘」が、新たな宿泊施設として生まれ変わることになりました。

旅館「千光寺山荘」は、新型コロナの影響で2023年から事業が停まっていました。千光寺山荘は千光寺山の山頂付近にあり、一帯は県内有数のお花見スポットでもあります。また、22年には瀬戸内の景色を一望できる展望台がリニューアルするなど、尾道市の重要な観光資源がそろっている場所です。

こうした観光資源を生かし、千光寺山荘を魅力創出の拠点にするため、ことし1月、瀬戸内エリアの観光振興を図る民間企業「瀬戸内ブランドコーポレーション」が100%子会社の「せとうち山荘」を設立し、土地と建物を取得しました。

せとうち山荘は、ことし8月から1991年に建てられた3階建ての本館の改修に着手し、別棟は解体します。客室は従来の30室から24室に減らし、ゆったりと過ごせるようにします。尾道が港町として発展してきたストーリーを感じられるデザインの施設になるということです。

ターゲット層は、国内客では20~40代で、インバウンドではアジア圏を想定。宿泊料金は1人当たり1泊2食付きで2万円から3万円の予定です。年間1万2000人の宿泊を目標としています。

瀬戸内ブランドコーポレーション 阪本浩和 宿泊事業開発本部長
「(尾道は)施設の数自体も少ないと思っておりますので、その観光のお客さんにとっての宿泊施設が増えることで、地域に落ちる観光の消費額というのが高まれば」

また、新たにレストランやカフェも設け、宿泊客以外も滞在できるようにしていきたいとしています。

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