狂言師の和泉元彌さんが、高知市の専門学校をサプライズ訪問しました。何百年も受け継がれてきた狂言。その背景にある“人と人との直接の触れ合い”の大切さを伝え、若者にメッセージを送りました。
一人、トレーニング器具に座るのは狂言師の和泉元彌さん。
高知市の龍馬看護ふくし専門学校へのサプライズ訪問です。トレーニングルームにいたまさかの人物に戸惑うスポーツ健康学科の生徒たち。12月15日に高知市で行われる公演を前に、専門学校の生徒たちに狂言の魅力を伝えようという企画です。
さらに。「広報誌の撮影」として集まっていた生徒たちに向けて、いきなり、メッセージ動画が流れます。
まさかの、本人登場!およそ120人の全校生徒たちは驚きが隠せない様子で、拍手で和泉さんを迎えていました。この後、生徒たちに講演した和泉さん。狂言がおよそ600年前から脈々と受け継がれてきた背景には、相手との向き合いを重んじてきたことがあると説明し、人と直接会話する大切さを伝えました。
(和泉元彌さん)
「『後で見返せばいい』『後で録音聞こう』と思ったら、今、目の前にあることをないがしろにしてしまうことになる。そういうことでいうと生身の人間が生身の人間に生きた空間で伝えたことが、この先、何百年も残っていくという、相手を信じて積み重ねられた技術」
この後、和泉さんは、狂言特有の、声の抑揚の付け方などを生徒たちに伝授。
ほかにも、公演チケットをかけたじゃんけんをするなどして生徒たちと交流していました。
(生徒)
「当たると思ってなくてすごくうれしいです。ありがとうございます。おじいちゃんと見に行きます」
「体を動かしてパフォーマンスをするっていう話を聞く機会は無いので、有名人の話を聞けていい機会になったし、チケットは取れなかったけど行ってみたいなと思った」
サプライズとはいえ、和泉さんとの貴重な交流で、生徒たちは背中を押してもらったようでした。
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