2025年の正月向けおせちの商戦が早くも本格化しています。地元食材を使った手作りおせちが注目されています。

大分市のトキハ本店では9月29日からおせちの特設コーナーを設けました。定番の和風おせちだけではなく、子どもからお年寄りまで楽しめる洋風や中華のおせちも人気です。売れ筋は2万円後半から3万5千円で、例年並みの売り上げを見込んでいるということです。

(買い物客)「毎年華やかだなと思って眺めています」「ちょっと奮発しておせちを選びました。みんなが集まるので楽しくワイワイやりたいなと思っています」

(トキハ本店・足立渉マネージャー)「早いタイミングで注文いただければ、いろんな種類から選べるというところは大きなメリットだと思います。家族の集いの場に華やかなおせちで新年を迎えてほしいと思っております」

商戦が本格化する中、豊後高田市の農産物直売所「玉津まちの駅夢むすび」では、地元の特産品をふんだんに使ったおせちを作っています。女性たちで作る農産加工グループが、2010年から毎年おせちを販売していて、今年は特産の落花生を使った田作りや筑前煮など21種類の料理を組み合わせて販売します。

(店長・橋本莉子さん)「豊後高田おせちは常温個包装となっているので、年末年始、冷凍庫がパンパンで入らないといったお客様もご利用いただけます」

この農産加工グループに地元の高田高校の生徒が参加し、商品開発を行いました。それがひじきを使った和え物と、長命草を使ったクッキーです。長命草とは「ボタンボウフウ」というセリ科の植物で、豊後高田市香々地で生産されています。

(香々地べジファーム合同会社 渕秀幸社長)「沖縄の方で1日1株食べると、1日長生きすると言われているクロロゲン酸や鉄分が豊富な植物です。おひたしとか天ぷらに使っている人が多いですね」

高田高校の生徒が香々地べジファームに訪れ、長命草について学びながらオリジナルクッキーのレシピを考案。生の葉はクセがあるため、葉を乾燥させたパウダーを練り込み、食べやすくしました。抹茶のような風味でほのかな苦みがクセになる味わいのクッキーです。

(高田高校2年・山田歩乃佳さん)「一度食べてもらうことによって味がわかると思うので、みんなに食べてもらって広まっていければいいなと思います」

豊後高田の魅力がたっぷり詰まったおせちは、去年310セットが完売。今年もすでに100件を超える予約が入っていて、高校生考案の新しいメニューが彩りを添えそうです。

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