海援隊の隊士として活躍し、明治維新後は高知県知事も務めた石田英吉。安田町にある生家跡で家族に送った手紙が見つかり、報道陣に公開されました。石田の家族への思いがうかがえる内容です。

石田英吉は江戸時代末期に現在の安田町に生まれ、幕末志士として禁門の変に関わり、海援隊にも参加。その後、戊辰戦争で戦功をあげたことなどから、明治以降、秋田県や高知県の知事を務めるなどしました。2024年3月、安田町教育委員会が石田の生家跡で行った調査で、ふすまの下張りから石田が家族に送った手紙が大量に見つかりました。

このうち調査が終わった手紙14通などが1日、報道陣に公開されました。

手紙はどれも明治時代に書かれたもので秋田県知事の任期が終わり、次の任地の長崎県に向かう際に書かれた手紙では、父親に白鳥の羽を織り込んだ羽織を贈ることが書かれています。

ほかの手紙でも式典の際に着る大礼服を着て勲章を着けた自分の写真を同封するなど、故郷の家族を思いやる人柄が読み取れると専門家は分析しています。

(調査にあたった 今井章博さん)
「石田は天誅組に参加したり、お父さんに非常に心配をかけたと思う。そういった心配をかけたお父さんに大礼服を着て勲章をつけた写真を送るので見てくださいということで、お父さんも晴れがましいと思っていたんじゃないか」

5月25日には安田まちなみ交流館・和(なごみ)で調査にあたった専門家が手紙の内容などについて語る講演会が開かれる予定で、安田町は「石田英吉が安田町生まれということや、その人柄について大勢の人に知ってほしい」と話しています。

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