食欲の秋に、レバーを回して旬の味覚をゲット!?
カプセルトイ用の販売機を使った採算度外視の取り組みで、地元産のマツタケをPRする岩手県宮古市の産直を紹介します。

宮古市上鼻の「産直いちば」です。
店内には地元産の野菜や海産物が並びます。
13日の開店前の店内では、この産直の代表を務める尾形昌治さんが、ある物を準備していました。

ある物とは…「当たり」や「A賞」、「B賞」などと書かれた紙!
これをカプセルトイの販売用カプセルに入れ、販売機に詰め込んでいきます。

これこそ知る人ぞ知る「産直いちば」の秋の名物、その名も「松茸ガチャ」!


販売機のレバーを回し、出てきたカプセルに入った紙に書かれた賞品が当たります。

「当たり」が出れば、なんと9000円相当のマツタケが手に入ります。

岩泉産などと比べるとまだまだ知名度の低い宮古産のマツタケをPRしようと、尾形さんが2年前に始めました。

(尾形昌治さん)
「宮古でマツタケがすごい採れるんですけど、それをもっと地元の人に身近に感じて欲しくて(始めた)。値段じゃなくて楽しんでもらうためだけに、ヒリヒリする感じでやっていました」

一回500円の「松茸ガチャ」に「外れ」はなく、A賞からD賞まではリンゴやカキなどの旬の味覚が当たります。


宮古市でマツタケが採れる期間は短く、「松茸ガチャ」もシーズン中に1回から2回程度しか実施できないため、知る人ぞ知る幻のイベントです。

(記者:いっぱい当たりが出るかもしれないですが?)
(尾形昌治さん)「その時は赤字ですけど、がんばっていきたい」

今シーズン2回目の開催となった13日、開店とともに挑戦者たちが次々と店を訪れていました。
同時に、採れたての宮古産のマツタケもぞくぞくと店に運び込まれます。

産直の近くの山では、10月初旬からマツタケが採れ始め、今が入荷の最盛期です。

(マツタケ採り名人のおじいさん)
「(マツタケを)25年ぐらい採っている。去年も15キロほど採った」

そして開店から1時間半ほど。
ついに1つ目の当たりが!

(尾形昌治さん)
「おっ!当たりが出ました」
(当てたお客さん)
「うそ?すごいよね、ラッキーです。滅多に食べないから、妹の所に寄って自慢します!」

(尾形昌治さん)
「赤字ですけど…うれしいです今。みんな先にびっくりが先行して後からうれしくなってくる感じ」

さて、「松茸ガチャ」の今シーズン3回目の開催はあるのでしょうか?

(尾形昌治さん)
「今週が(マツタケの)ピークの終わりぐらいなので…来週は厳しいかなと思う。これだけ(マツタケが)採れる地域でしか無理な企画なので(来年を)楽しみに待っていてください、というところです」

なんと残念!

今シーズンの開催は13日が最後となりそうですが、2025年以降も「産直いちば」は、採算度外視の企画で宮古産のマツタケをPRしてくれそうです。

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