和歌山県田辺市の世界遺産・熊野本宮大社で28日、神前に温泉の湯を供えて自然の恵みに感謝し、熊野本宮温泉郷の繁栄を願う「献湯祭」が行われた。宿泊施設の代表者らがこの日、泉源からくんだ「一番湯」を本殿前に置かれた大だるに注ぎ入れて業界の繁栄を祈願した。
熊野本宮温泉郷は、熊野詣での参拝者が湯で身を清めた温泉として伝わり、世界遺産に登録された「つぼ湯」がある湯の峰温泉、川湯温泉、渡瀬温泉の三つからなる。
地元観光協会の会長名渕敬さん(60)は「紀伊山地の霊場と参詣道が世界遺産に登録されて20年。熊野古道を歩いて熊野三山にお参りいただき、温泉で疲れを癒やしてもらいたい」と話した。
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