サッカーJ2リーグ第32節は9月22日、残り5試合が行われ、10位藤枝MYFCと2位清水エスパルスの静岡県勢対決は、1点を追う清水が後半、8分間で3ゴールを挙げ、2試合連続の逆転勝利、横浜FCを抜き去り、再びJ2首位に躍り出ました。一方の藤枝は、クラブ史上最多となる10,667人の前で勝利とはなりませんでした。

ともに、J1昇格に向けて絶対に勝利が欲しい藤枝と清水。先制したのは、藤枝でした。前半28分、左サイド・MF梶川諒太のクロスに、FW矢村健がゴールネットを揺らします。1点を追う清水も長短のパスを織り交ぜながら、藤枝ゴールに迫りますが、得点ならず。前半を藤枝1点リードで折り返します。

後半7分、清水は中央から細かなパスワークで崩すと、最後は5月6日の群馬戦以来の先発出場となるMF西澤健太が豪快に蹴り込み、同点。続く13分、西澤のCKをDF住吉ジェラニレショーンが頭で合わせて逆転に成功。さらに15分、FW北川航也が裏に抜け出しスルーパス、反応したMF乾貴士が決め、わずか8分間で3ゴールを奪います。

藤枝もアディショナルタイム、途中出場MF浅倉廉が豪快に蹴り込み、1点差としますが、反撃もここまで。清水が引き分けを挟んでリーグ戦6連勝で、ついに首位の座を奪還しました。一方の藤枝は、クラブ史上最多となる10,667人の前でリーグ戦4連勝とはなりませんでした。

【サッカーJ2リーグ第32節=藤枝総合運動公園サッカー場:10,667人】
藤枝MYFC2(1-0、1-3)3清水エスパルス
<得点者>
【藤】矢村健、浅倉廉
【清】西澤健太、住吉ジェラニレショーン、乾貴士

【試合後の両監督会見】

⚽…清水エスパルス 秋葉忠宏監督

この県勢対決、サッカー王国での対決に我々のサポーターファミリーが4,500人以上の人が来てくれた。なんと言っても(西澤)健太のゴール、アシストが我々を象徴している、日常を象徴している。なかなか出番がない中で、しっかりとトレーニングしなければ、絶対にあのゴールやアシストはない。そういう所は健太のすばらしさであり、全員が日常を大事にしながら取り組んだ結果だと思う。

この3連戦、非常に暑い中で苦しい、苦しい中を総力を持って乗り切れたこと。いろんな選手がスタートで出たりとか、途中で出たりだとかあったが、しっかりと先発(出場)の責任を果たす、ゲームを作りながら、交代選手が今度は状況に応じた自分の働きをする、タスクを全うする、非常にいい循環が回っているなと思う。

いよいよ優勝へ向けて全員がギラギラしたもの、覚悟を決めて、やり始めていると思うので、これをしっかりと大事にしながらで、この3連戦でまだ終わりはなく、あす、あさってと少し体を休めた後、3日で最高の準備して、今度国立で頂上決戦が待っているので、どっちがJ2でナンバーワンなのか、しっかりとしたものをお見せしなきゃいけない。

我々は三ツ沢で悔しい、悔しい思いをしているので、必ずホーム・国立で、多くの方来てくれて聞いているので、そこでしっかりと勝てるだけのものを出す準備をする、いつも通りの日常をしっかりとやるからこそ、何も慌てることなく、いつも通りの3日間を過ごすことで、国立で素晴らしい結果がまた待っていると思うので、またそこへ向けて、サポーター・ファミリーと最高の準備したいと思う。

⚽…藤枝MYFC 須藤大輔監督

いま、ロッカールームで選手と共有したのは「もう惜しい試合はいらない」と。1点を先制して、少し守りに入ったのかなというのを若干感じたりはした。ただ、やっぱりサッカーっていうのは先制してそれをちょっと守るというのがでてくるのはしょうがない。オフェンスが得意なチームだから、ディフェンスの部分でどうするかというところを、しっかり相手の立ち位置と圧力開始のポジションというのを見て、ビルドアップというのはできていたと思う。前半は非常に狙い通りの展開、(1点は)取り消しにはなったが、ゴールが生まれたところは、すごく評価に値すると思う。

ただ後半、やはり相手はエンジンをフルスロットルにしてくるなというところで、引いてしまったのかなと思う。エアポケットに入ったような感じで、ディフェンスラインのところの低さも気になって、そこで立て続けに行かれてしまった。サッカーではありがちなことなので、そこは修正しなければいけないが、しょうがない。そこで僕はベンチから見ていて、熱が下がったなというのを感じた。

我々のサッカーのフィロソフィーは3点取られても、4点取る。現に1点取れている。アディショナルタイムも7分あった。もっと行かなきゃいけない。3-1の状況で、もっともっとディフェンスラインがビルドアップしていく、もっとかち割っていく。前線はランニングをする、追い越していく。(それが)なかった。そこは僕は一番悔しい。それを選手とともに共有した。

何点取られてもいいとは言わないが、取られてしまったはしょうがない、取り返せと。その気概がなければ、プレーオフを取り返せるというか、今までもこういう試合をしていて、この順位にいる。じゃあそれすらも取り返せるっていうマインドでいかないとトップ 6にはたどり着けない。ひとケタ順位にもたどり着けない。「また一緒だよね、毎年のように惜しかったよね」で終わってしまう。そうはなりたくないので、次節大分戦に向けて何をしていくか、我々はやっぱり前を向いて、前にベクトルを向けて戦っていく、それを選手とも共有していきたいと思う。

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