パリオリンピック™、レスリングで、3歳から同じレスリングクラブで競技を始めた高知県出身の櫻井つぐみ選手と清岡幸大郎選手が、そろって金メダルを獲得しました。「お互いが“一番のライバル”であり“一番の理解者”」2人のライバル物語です。

6月2日、高知県高知市のホテルに姿を現した、パリオリンピックのレスリング女子57kg級代表、櫻井つぐみ選手と、男子65kg級代表、清岡幸大郎選手。“夢舞台”が2か月後に迫る中、二人の地元・高知で開かれた壮行会です。

(櫻井つぐみ選手)
「(パリ五輪では)小さい頃から日々積み重ねてきた『私らしいレスリング』を全て出し切り、優勝してきます。また、見た人に勇気や希望を与えられるような試合ができるように頑張ります」

(清岡幸大郎選手)
「緊張や皆さんからの期待・応援を全て力に変えて、優勝するだけでなく、自分のレスリングを見た皆さんに元気や力を届けられるような試合をしていきたいと思います」

会場に集まったのはおよそ350人。香南市出身の櫻井選手と、高知市出身の清岡選手、二人の友人やお世話になった出身学校の先生らが、エールを贈りました。

タレント活動の傍ら、宿毛市レスリング協会のアドバイザーを務めている豊ノ島さんが、二人に、レスリング界の“レジェンド”、吉田沙保里さんからのメッセージを贈りました。

(豊ノ島さん)
「最近、吉田沙保里さんと仲良くさせてもらっていて、二人にメッセージをいただいています。吉田さんから、『緊張すると思うけど、いつもどおり自分の力を出して、最後は“心”が大事。緊張は絶対する。努力して準備してくるから緊張する。準備ができていなかったら緊張はしない。その“いい緊張感”を持って、ぜひ金メダルを期待しています』とのことなので、頑張ってください」

ちょうど20年前、3歳の時に、櫻井選手の父・優史(ゆうじ)さんが立ち上げた「高知レスリングクラブ」で競技を始めた二人。優史さんが監督を務めた高知南高校では同級生でした。

優史さんが監督を務めた高知南高校では同級生。壮行会では、“恩師”の「20年分の思い」も読み上げられました。

(櫻井優史さん)
「この20年を振り返ると、二人のこれまでの歩みは順風満帆ではありませんでした。勝ったり負けたりを繰り返し、仲の悪かった幼少期…」

ともに負けず嫌いで、時にはぶつかってきた2人。「一方が活躍すれば、もう一方が燻る」、そんな競技人生を歩んできた2人ですが、だからこそ、お互いが“一番のライバル”であり、“一番の理解者”でした。

(櫻井優史さん)
「『夢はかなう』、そう信じて歩んできた二人。これまで『奇跡』だと思われてきたことを実現してきた『開拓者』の二人です。二人の『ライバル物語』、最後のステージ、しっかりと自分の夢を実現してほしい。そう願っています」

互いの存在があったからこそ掴んだ、パリへの“切符”。“夢舞台”で、見事に「二人での金メダル」を手にしました。

(櫻井つぐみ選手)
「自分がオリンピックに出るのはすごく嬉しいことなんですけど、ずっと一緒にやってきた幸大郎とオリンピックに出られるっていうのは、『自分たちがやってきたことが正しかったな』って思えるし、仲間として嬉しい。ここからは『金メダルを取る』ことが目標なので、“二人で金メダル”を取ることができるよう頑張りたいです」

(清岡幸大郎選手)
「こうやって、(つぐみと)同じ土俵に立って戦えるのは『すごく感慨深いものだな』という気持ちもあります。さっき、つぐみも言ったんですけど、同じように『金メダルを取ること』が目標で『ここで終わりではない』ので、(五輪出場は)『通過点』として、一緒に励ましあったり切磋琢磨し合いながら、オリンピックに向けて最終調整していきたいと思います」

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