大分県津久見市で7月14日に行われた納涼花火大会の舞台裏に密着。この夏多くの打ち上げを手がける若手花火師が最新の演出に挑みました。

約4300発の花火が夜空を彩った「つくみ港まつりの納涼花火大会」。打ち上げを担ったのは、大正時代から続く豊後大野市犬飼町にある花火製造会社の生島煙火です。

花火は星と呼ばれる花火の色を出す火薬と、割薬と呼ばれる玉を破裂させ、星を外側に飛ばすものを手作業で組み合わせます。津久見の花火大会は、大きな尺玉を打ち上げることで知られ、尺玉は上空で直径300メートルまで広がります。

生島永光さん:
「津久見の花火大会で使われる一番大きい玉の10号玉尺玉と言われるやつです。大体10キロ前後だと思います」

花火大会の見どころの1つ、音楽と融合するミュージックシンクロを今回手がけた社長の生島雄作さんの長男・永光さん。2年前に入社して現在、修業中です。

ミュージックシンクロは、100分の1秒単位で音楽に合わせて花火を打ち上げる芸術的なショーです。今回、永光さんが選んだのは、音楽バンド「緑黄色社会」の『花になって』という曲。どの花火をどんなタイミングで打つかを綿密にプログラミングします。

納涼花火大会の前日、打ち上げに向けた準備が行われました。打ち上げは、電気を使って行い、点火装置でタイミングをコントロールします。

生島永光さん:
「天気が雨降ったり、やんだりなんで最後まで雨が降らずに明るい気持ちになってほしい。会場に来て生で見て良かったと思えるような感じになってもらえたらよいと思います」

そして迎えた本番当日。大きな尺玉で花火大会が開幕。夜空に大輪の花が咲き誇り、大勢の観客を魅了していきます。

そしていよいよ永光さんのミュージックシンクロが始まりました。曲が盛り上がるサビにあわせて、永光さんがこだわった『にっこり笑顔のスマイルマーク』の花火がタイミング通りに上がり、会場を訪れた人たちに笑顔が広がります。

(見物客)「とても綺麗でまた来年もまた来たいと思いました」「迫力があってすごかったです」「近くに感じて臨場感があって良かったと思います」

生島永光さん

生島永光さん:
「お客さんの歓声とか感動とか感じられたりとかそういう声をたくさんきけるような花火師になっていきたいかなとは思います」

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。