高知県立美術館がおよそ30年前に1800万円で購入した油彩画に贋作の疑いがあることがわかりました。

こちらが贋作の疑いがある「少女と白鳥」です。

贋作の疑いがある「少女と白鳥」

ドイツの表現主義画家として1900年代前半に活躍したハインリヒ・カンペンドンクの作品とされています。県立美術館によりますと「少女と白鳥」は、県立美術館が1996年に1800万円で購入。およそ30年間所蔵し、15回展示してきました。

しかし6月中旬、過去に作品を貸し出した徳島県立近代美術館から、世界的な贋作作家ウォルフガング・ベルトラッキ氏による贋作ではないかと情報提供がありました。

ベルトラッキ氏は2014年にアメリカのテレビ局の取材に対し、「少女と白鳥」の贋作を制作したと公表していましたが、当時県立美術館はこの番組の存在を知りませんでした。

「少女と白鳥」についてはカンペンドンクの作品をまとめた資料に作品名は載っていますが、図録がないためどのような絵かはわからず、購入からこれまで贋作かどうか確かめることができなかったということです。

(高知県立美術館奥野克仁学芸課長)
「作品の絵の具の調査、実際に当時カンペンドンクが当時描いていた絵具を使っているかどうかを調べて科学的分析をしたい」

「少女と白鳥」が贋作かどうか調査結果が出るのは秋ごろの見込みです。

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