相続税や贈与税の算定基準となることしの路線価が発表されました。能登半島地震で被災した富山県氷見市などでは早くも土地の価格に地震の影響が色濃く現れています。

路線価とは、道路に面する1平方メートルあたりの土地の価格を算定したものです。

髙木健至記者:「ホテルの開業などが相次ぐ富山駅前は、ことしも上昇となりました」

富山県内の最高地点となったのは、33年連続で富山市桜町1丁目の駅前広場通り。価格は1平方メートルあたり52万円です。

近年の路面電車の南北接続による利便性向上や、駅なかの飲食店街整備などで3年連続の上昇です。

県不動産鑑定士協会 服部恵子会長:
「富山市は中心市街地活性化の取り組みをはじめてからだいたい17年ぐらい経っていると思います。その当初の計画が実行されて思惑通りの結果が出てきた、それがやがて地価に反映されている、簡単にいうとそういうことかなと思います」

魚津は「下げ止まり」ととらえるか

魚津市釈迦堂1丁目の駅前通りの価格は去年と同じ1平方メートルあたり6万円と2年連続で下落していた去年から、下げ止まりましたが…

県不動産鑑定士協会 服部恵子会長:「下落の程度が緩いと路線価に反映されないことがあるんですね」「路線価の結果だけを見ると横ばいという風にとれますけれど、そのあとの私たちの感触としては程度の差はありますけども、下落と考えています」

このほか高岡市と砺波市の最高地点の価格は「横ばい」でした。

地震の被害の影響は土地の価格にも…

髙木健至記者:「能登半島地震で被害を受けた氷見市北大町では土地の価格に影響が出ています」

一方、能登半島地震の被害を受けた地域に県内で初めて「調整率」が導入されました。

調整率は、災害などによる地価下落を考慮しその土地の評価額を正しく定めるための措置で、被害の程度により地域ごとに設定されます。

今回は高岡市・氷見市・射水市の一部地域に、もともとの路線価の価格から最大20パーセント減となる調整率が設定されました。

金沢国税局担当者:「1月1日の路線価につきましては、今回の震災を踏まえる前という額になっておりますので、この調整率を掛けることによって震災による地価下落等であるとか、そういった減額要素を反映させるという措置になります」

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