麦の実りの季節を迎え、広島県世羅町で県産ウイスキー用の大麦の収穫が行われています。

黄金色に実った穂が風に揺れています。世羅町田打(とうち)地区では地元の集落法人がおよそ14ヘクタールの畑で大麦を栽培していて、先週から収穫が行われています。

さわやか田打 岡田以得 組合長
「品質はいいと思います。問題ないと思います。ことしもよくできています」

今、収穫しているのは「ゆきはな六条」という品種です。廿日市市の酒造メーカー「サクラオブルワリー&ディスティラリー」にウイスキーの原料として出荷されます。

世羅町では、おととしからサクラオの依頼で20軒ほどの農家がウイスキー用の大麦を生産。ことし3月には地元JAとサクラオとの間で地域振興の協定も結びました。作付け面積はこの2年間で3倍に増加。3年後には200ヘクタールにまで増やす計画です。

6日、サクラオの蒸留責任者が畑を訪れ、作業を見守りました。

サクラオブルワリー&ディスティラリー 製造本部 山本泰平 蒸留部長
「世羅で取れた大麦で作った麦芽から作ったニューポート(熟成前原液)は、スッキリした感じですね。スッキリして麦の香ばしさというか、そういうのがよく生きた品質になっていますね」

注目が去年から始まった世羅産大麦を使ったモルトウイスキーづくりです。現在、樽の中で熟成中で、早ければ3年後に県内初の県産麦芽のウイスキーが誕生する予定です。

山本泰平 蒸留部長
「広島県産のジャパニーズウイスキーだよってことが、明確にお客さまに訴求できるといったところで、今後、われわれが目指すところですので、そこに向けて力を入れていきたいですね」

JA尾道市世羅営農センター 川野雄司 センター長
「生産者の方々とともにわたくしども、ぜひ味わってみたいと思います。世羅産の麦を使ったウイスキーが広がっていけばですね、またこちらの方も面積拡大ということもできていきますんで」

世羅町のウイスキー用大麦の収穫は来週いっぱい続きます。

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