(1日、春季近畿地区高校野球大会準決勝天理1―5京都国際)一回表、天理の2番打者、赤埴幸輝(2年)は、次打者席で相手投手の投球に目をこらした。「思ったより速くない。甘い球が絶対に来る」。そう気持ちを引き締めて入った打席。フルカウントまで粘って、6球目を左中間に運んだ。九回表には初球を中前にはじき返した。
2年ながら上位打線を任されている。藤原忠理監督も「狙って打てる打撃、状況に応じて動ける守備で、成長が大きい」と期待を寄せる。
守りでは遊撃手を担う。「練習の成果が出せた」と手応えを感じたのは三回裏。無死一塁から併殺を奪って、相手のチャンスの芽を摘んだ。
守備でチームに貢献したいという思いは強い。送球の練習に力を入れ、ボールの受け方、送球へのつなげ方に徹底的にこだわる。「ボールの数だけバウンドが違うので、ノックで色んなボールを受けて練習しています」
ただ、「春季大会はチームにも自分にもエラーが出た」と反省を口にする。目標である夏の奈良大会優勝を見据え、「守備の練習をしっかり見直したい」と力を込めた。(佐藤道隆)
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