ミャンマーサッカー連盟とパートナー協定を結んだ日本サッカー協会(JFA)に対し、在日ミャンマー人有志が31日、協定の見直しを求める要望書をJFAに提出した。ミャンマー連盟がクーデターにより全権を握ったミャンマー国軍の強い影響下にあり、国軍の宣伝に使われる恐れがあると主張している。

 22日、ミャンマー連盟の会長が東京都内のJFAを訪れて宮本恒靖会長と面会し、協定を結んだ。期間は3年間で、指導者や審判育成などの分野で情報交換や人的交流を進めるという。

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 ミャンマーでは3年前に国軍がクーデターを起こし、国内では国軍と民主派や少数民族武装勢力との衝突が続いている。

 この日、在日ミャンマー人のミンスイさん(63)とハンセインさん(58)がJFAを訪れ、要望書を提出した。パートナー協定の見直しのほか、6月6日に両国がミャンマーのヤンゴンで対戦するワールドカップアジア2次予選の際、「ミャンマーは平和だ」などと国軍側に利用されるような発言を控えるよう求めた。

 報道陣の取材にミンスイさんは「サッカーは好きだけれど、今は国軍に利用される可能性があり、協定を結ぶ時期じゃない」と訴えた。

 JFAの広報担当者は「要望書の内容を精査したい」と話した。(藤野隆晃)

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