藤岡康太さんの遺影を前に弔辞をささげる日本騎手クラブの武豊会長(右)=栗東市御園のJRA栗東トレーニングセンター厚生会館で2024年4月15日午後1時17分、礒野健一撮影

 レース中の落馬事故で10日に35歳で亡くなった日本中央競馬会(JRA)騎手、藤岡康太さんの合同葬が15日、滋賀県栗東市御園のJRA栗東トレーニングセンター厚生会館で営まれた。関係者ら約1000人が参列し、早すぎる別れを悼んだ。

 合同葬はJRAと日本騎手クラブが実施。藤岡さんは1988年、栗東市で藤岡健一調教師の次男として生まれ、2007年に騎手デビュー。09年にGⅠ初制覇するなどJRA重賞22勝、通算803勝を挙げた。6日に兵庫県宝塚市の阪神競馬場であったレースで落馬して頭と胸を負傷し、亡くなった。

 合同葬で日本騎手クラブの武豊会長は「康太の周りには人が集まり、年上の騎手からの信頼も厚く、早くから中心的な存在でした。かけがえのないジョッキーを失ったことは痛恨の極みです。今後、君の思いを胸に乗っていきます」と声を詰まらせながら弔辞をささげた。藤岡さんと競馬学校の同期生だった浜中俊騎手は「康太は一番の親友でライバルで、本当に特別だった。もっとジョッキーを続けたかったやろなあ。もっともっと活躍すると思っていた。康太の分は俺たちがしっかり頑張るからな」と涙ながらに誓った。

 この日は栗東トレセン事務所にファン向けの記帳台と献花台も設けられ、107人が記帳して藤岡さんの冥福を祈った。【礒野健一】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。