ことし7月26日に開幕するパリオリンピックについて、ウクライナの青年スポーツ省などはこれまで、自国への軍事侵攻を続けるロシアとその同盟国・ベラルーシの国籍を持つ選手の参加が条件付きで認められたことを受け大会をボイコットする可能性を示していました。

開幕までおよそ2か月となる中、ウクライナの青年スポーツ省とオリンピック委員会は20日、声明を出し、パリオリンピックへの参加を決めたことを発表しました。

声明では、「大会への参加は意志と精神の強さを世界に示す機会だ。パリでウクライナの国旗を掲げてパフォーマンスすることで意志の力を示す」とし、参加にあたってのスローガンを「勝利への意志」とするとしています。

大会に向けては、現時点ですでにおよそ100人の選手が参加資格を獲得しているということです。

ウクライナ政府によりますと、ロシアによる軍事侵攻が始まって以降の国内でのスポーツ関連の被害は、選手やコーチなど少なくとも450人以上が死亡、練習場や合宿所といった500以上の施設が破壊されるなどしたということです。

パリオリンピックをめぐっては、IOC=国際オリンピック委員会がロシアとベラルーシの国籍を持つ選手について「中立な立場の個人資格の選手」として、軍の関係者でないことや、軍事侵攻を積極的に支持していないことなどを条件に参加を認める方針を示しています。

ウクライナの政府とオリンピック委員会は、このIOCの方針に対しては引き続き反対する姿勢を取るとしています。

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