パラトライアスロンのワールドシリーズ横浜大会が11日、横浜市であり、パリ・パラリンピック出場権獲得に必要なランキングポイント獲得をめざす国内外の有力選手が出場した。ランキングは6月末に開かれる大会までが対象となる

 女子(運動機能障害PTS4)では、東京パラリンピック後に一時競技から離れ、今年から復帰した谷真海(サントリー)が出場し、5位だった。

頭の片隅にあった競技復帰

 ゴールライン目前で、笑顔になった。

 「(競技に)戻ってこられたうれしさがあった」

 この試合は、復帰後3戦目で初の国内レース。沿道の声援も力に1時間15分03秒でゴールした。東京パラリンピックで出した記録よりも速い好タイムに、白い歯がこぼれた。

 パラ陸上で、2004年のアテネから3大会連続でパラリンピックに出場。16年にパラトライアスロンに転向し、21年には東京パラリンピックに出場した。東京五輪・パラリンピック開催が決まった国際オリンピック委員会(IOC)総会でスピーチするなど、パラスポーツの顔として長く活躍してきた。

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 東京パラリンピック後は競技から離れたが、「気持ちのどこかで、もう一度やってみたいと思っていた」と振り返る。

 背中を押したのは競技環境の変化だ。東京では自身の障害のクラスがなく、障害が軽い選手と競った。結果、最下位の10位に沈んだ。それが、パリではクラスが復活。同程度の障害の選手たちと戦えることになった。

 第2子の出産もあり、本格的に復帰したのは今年に入ってからだった。パリについては「頭の片隅にある程度」と語る通り、出遅れていることは自覚している。

 ただ、「選手も増えているし、悪戦苦闘中」と話す口ぶりはどこか楽しそう。先のことは考えず、今は競い合える喜びをかみ締めている。

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