カーリングの国際大会「軽井沢国際選手権」は最終日の15日、男女の決勝と3位決定戦が行われました。

女子の決勝は、準決勝で世界2位のスイスチームに勝ったフォルティウスと、世界5位のスウェーデンチームが対戦しました。

フォルティウスは第1エンドに1点を先制したものの、スウェーデンチームに第2、第3エンドと連続で1点ずつを奪われて追う展開となりました。

このあとのフォルティウスは2対3の第7エンドにミスでスウェーデンチームに複数得点を奪われかねないピンチを迎えましたが、相手の司令塔=スキップのショットが中心に寄らずに失点を1に抑えました。

2点を追う最終・第8エンドを有利な後攻で迎えたフォルティウスは、2つのガードストーンを使ってチャンスをつくり、スキップで最後に投げる吉村紗也香選手が1投目で円の中のはじきにくい位置にストーンを置いて相手にプレッシャーをかけました。

対するスウェーデンチームはスキップがラストショットでミスをして円の中にフォルティウスのストーンが多く残り、フォルティウスのラストショットを前に負けを認めました。

最終エンドに3点を奪い逆転したフォルティウスが5対4で勝ち優勝しました。

吉村紗也香「五輪に向け 覚悟を持って取り組んでいる」

フォルティウスのスキップ、吉村紗也香選手は「決勝はとても苦しい展開だったが、最後まで諦めずに一つ一つのストーンに集中できた。大会を通して、シーズンで練習してきたことを出して自分たちのカーリングができた」と充実した表情で話しました。

そのうえで、逆転した最終の第8エンドで、相手にプレッシャーを与えるショットを決めた場面について「それまでのエンドは自分のショットにミスが続いてもどかしい思いをしていたが、そのたびに切り替えて次のショットに集中していた。最後のショットは選手みんなでアイスの状況を確認して臨んだので、あとは自分の感覚を信じて投げるだけだった。スイーパーがいいところまで持っていってくれると信じていた」と笑顔で話しました。

そして、来年2月の日本選手権に向けては「私たちのチームは何が何でも勝たないとオリンピックには行けない。オリンピックに向けて選手みんなが覚悟を持って取り組んでいる。チームはとてもいい方向に向かっているが、これを維持しながら、さらにいいピークを作って日本選手権に臨みたい」と意気込みを話していました。

スウェーデン アンナ・ハッセルボリ「日本チーム 年々強く」

スウェーデンチームのスキップ、アンナ・ハッセルボリ選手は「精いっぱいやったが、結果として負けて2位になってしまい残念だ。第7エンドの複数得点のチャンスで私のミスショットがあり1点しか取れなかったのが大きかった。フォルティウスは大きなミスがなく、とても強いチームだと感じた」と話しました。

そして、日本のチームの印象についてフォルティウスの吉村紗也香選手や、ロコ・ソラーレの藤澤五月選手の名前を挙げたうえで「日本チームは年々、強くなっている。世界のトップレベルだと思う」と話し、1年2か月後のオリンピックを前に日本チームを警戒していることを明かしていました。

男子 SC軽井沢クラブは準優勝

男子で決勝に進んだSC軽井沢クラブはドイツチーム4対10で敗れて準優勝でした。

3位決定戦では男子のコンサドーレがスイスのチームに3対7で敗れました。

女子のSC軽井沢クラブはスイスのチームに3対5で敗れました。

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