引退試合の後半、ゴール前に攻め込むイニエスタさん(右)=味の素スタジアムで2024年12月15日、藤井達也撮影
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 サッカー元スペイン代表で、J1のヴィッセル神戸でも活躍したアンドレス・イニエスタさんの引退試合が15日、東京・味の素スタジアムであった。イニエスタさんをはじめ往年の名選手が出場し、華麗なプレーで4万5000人超の観衆を魅了した。

 イニエスタさんが長年活躍したスペイン1部リーグのバルセロナと、ライバルのレアル・マドリードの各OBチームが対戦した。両チームの伝統の一戦「クラシコ」は世界中の注目を集める。

 イニエスタさんは絶妙なスルーパスなどで好機を作った。1―1で迎えた試合終了間際には、ゴールライン際から左クロスを供給。相手のオウンゴールを誘い、バルセロナ側を2―1の勝利に導いた。

 試合後には引退セレモニーが行われ、イニエスタさんは「日本は何年も過ごした大切な場所です。私にとってサッカーは情熱そのもの」などとスピーチした。今後については「これからもサッカーに関わり続けることを考えている」と語り、指導者ライセンスの取得を検討していることも明かした。

 セレモニーではライバルから思わぬプレゼントも。イニエスタさんの名前が入った、かつてのライバル、レアル・マドリードのユニホームが贈られ、会場ではどよめきが起こった。レアル・マドリードOBとして出場した元イタリア代表のファビオ・カンナバロさんは「これからも彼(イニエスタさん)のレガシーは残り続ける」とたたえた。

 試合にはバルセロナOBとして元スペイン代表のシャビさん、元ブラジル代表のリバウドさんらが出場。レアル・マドリードOBとしては元スペイン代表GKのイケル・カシリャスさん、元ブラジル代表のロベルトカルロスさんらがメンバーに名を連ねた。【高野裕士】

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