サッカーJ2・モンテディオ山形の渡邉晋監督がシーズンを総括する会見を開いた。今シーズンを「満足できる結果ではなかった」と振り返り、「来シーズンこそはJ1昇格を」と意気込んでいた。

(渡邉晋監督)
「青白の我々モンテディオ山形のサポーターのみなさん、今シーズン1年間ありがとうございました。間違いなくあなた方の声援という力で選手たちが前に足を運ぶことができた。苦しい時も走り抜けることができた」

10日の会見で、まずシーズンを通して応援してくれたサポーターに感謝の気持ちを伝えた渡邉監督。
プレーオフ準決勝で敗退を喫した今シーズンをこう振り返った。

(渡邉晋監督)
「J2優勝を掲げてスタートした。優勝には届かなかったし、J1昇格を達成できるチャンスがあったが、それすらもつかみ取ることができなかったので、こちらも合わせて到底満足できる結果ではない」

チームは開幕2連勝を飾ったものの、5月のリーグ戦16節終了時点では20チーム中16位と、一時降格圏手前まで低迷した。

(渡邉晋監督)
「選手に言っていたのは、『ちゃんと負けから学びましょう』ということ。敗戦から学ぶことはたくさんあるし、学びがあって次の勝利につなげることができれば、敗戦が無駄ではなかったと言えると思う。そういったところはポジティブに捉えて進んできたつもり」

6月にディサロ・7月に土居と2人の新戦力を迎えると、攻撃で主導権を握るスタイルがうまく機能しはじめ、複数得点で連勝を重ねるきっかけとなった。

(渡邉晋監督)
「新しく入ってきた選手の力も融合させながら、自分たちで工夫をして積み上げていった先の最後の9連勝。誰か1人の力に頼ったつもりはない。既存の選手たちの頑張り・成長もとても大きかった」

中断明け以降、チームは14試合中13試合負けなしで、終盤には9連勝を飾り4位でプレーオフに進出した。
プレーオフ準決勝はホームでの開催、さらに引き分けでも決勝へ進める有利な条件だったが、大一番に臨む難しさを感じたという。

(渡邉晋監督)
「プレーオフ岡山戦はこんなに緊張するのかと、ちょっと想定を超えてしまった」

指揮官としてJ1昇格をかけた大事な戦いにどう送り出せばよかったのか、今シーズン一番印象に残る出来事として振り返った。

(渡邉晋監督)
「(試合前)ロッカーから出てくる選手たちの表情が固かった。『このプレーオフはすごく特別だぞ』とあおった方が、特別感がある空気を選手が想定して準備したかもしれない。1週間の準備中はすごく良いものが見られたので、僕はワクワクしていた。『きょうどれくらいやってくれるのかな』と。ただあの緊張した姿を見ると『うわ~そうか』と思った。今年1番の驚きというか反省だったかもしれない」

岡山の堅守に苦しみ、山形らしさを出せずに敗退を喫したプレーオフ。引き続き山形の指揮を執る渡邉監督はこの悔しさをバネに、「来シーズンこそはJ1昇格を」と意気込んでいる。

(渡邉晋監督)
「来年もお願いしますと言ってくれるクラブがあるのであれば、それにこたえるのが私の責任の取り方だろうと感じて続投を決断した。しっかりと来年こそはチームの目標を達成するように、これからも良い準備をしていきたい。来年は優勝・昇格それを目指していく」

クラブはリーグ後半戦の快進撃を支えた土居選手・ディサロ選手に加え、國分選手や小西選手・川井選手・山田選手など主力選手と契約更新を発表している。
J1昇格に向けて、2025年も熱い戦いに期待したい。

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