ボクシングの世界スーパーバンタム級主要4団体タイトルマッチは6日、東京ドームで行われる予定で、統一王者の井上尚弥(大橋)に挑戦者のルイス・ネリ(メキシコ)が挑む。  マイク・タイソン以来、34年ぶりとなる東京ドームでの世界戦興行には4万人超の観客が駆けつけ満員になった。  同興業では他に3つの世界戦が組まれ、WBAフライ級王者のユーリ阿久井政悟(倉敷守安)は、挑戦者で同級3位の桑原拓(大橋)に3-0の判定勝ちで初防衛に成功した。  井上尚の弟でWBAバンタム級王者の井上拓真(大橋)は、初回にダウンを喫したものの、同級1位の石田匠(井岡)に3-0の判定勝ちで日本人対決を制した。

11回、石田匠㊧を攻める井上拓真

 この後、WBOバンタム級5位の武居由樹(大橋)が、同級王者のジェーソン・モロニー(オーストラリア)に挑み、最後に井上尚✕ネリ戦が行われる。    ◇

◆ユーリ阿久井が初防衛「きょうは僕の日だった」

桑原拓に判定勝ちで初防衛を果たしたユーリ阿久井政悟

 右の強打で返り討ちにした。WBAフライ級王者のユーリ阿久井が序盤からペースを握り、最大8ポイント差をつける完勝。初防衛に成功し、「久々の対決で(桑原は)強くなっていた。1回に効いたパンチがあったけど、きょうは僕の日だった」と頬を緩めた。  2021年7月の日本フライ級王座戦で対戦しTKO勝ち。この日もスピードで勝る挑戦者に対し、左でリズムをつくり、プレスを掛け、右を打ち込んだ。2回からはそれを徹底し、終盤はボディーを効かせる。1990年代に活躍した憧れの世界王者、勇利(ゆうり)アルバチャコフのような闘い方だった。  四つの世界戦が並ぶ初戦。「いいパンチが入ったら、少し遅れて歓声がきた」。東京ドームならではの雰囲気を堪能し、充実した表情を浮かべた。(森合正範) 

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