J3で今シーズン3位だったカターレは、4位の松本山雅をホームに迎えJ2昇格プレーオフの決勝に臨みました。
勝つか引き分けでJ2復帰が決まるカターレは、試合開始直後から積極的にゴールを狙いましたが決めきれず、逆に相手に隙を突かれて前半18分に先制ゴールを許すとその8分後にも追加点を奪われ、前半で2点をリードされる展開となりました。
後半に入ると引いて守る相手に対して攻め続ける形となり、35分に伊藤拓巳選手のクロスボールに碓井聖生選手がヘディングで合わせてゴールを決めました。
1点を返したあともカターレは攻め続け、得点を奪えないままアディショナルタイムに入りましたが、試合終了間際にキャプテンの吉平翼選手のクロスボールを再び碓井選手が頭で合わせて土壇場で同点に追いつきました。
この結果、試合は2対2で引き分けとなり、リーグ戦の順位で上回るカターレが2014年以来となる11年ぶりのJ2復帰を決めました。
カターレ富山 小田切監督「昇格を一緒に味わえて良かった」
富山県出身で、カターレ富山に選手としても所属していた小田切道治監督は、試合後のインタビューに応じ「サポーターの皆さまをお待たせしましたが、本当にこの昇格を一緒に味わえて良かったです」と笑顔で話した上で「富山県のサッカー界に恩返しすると決め、カターレ富山で選手、そして指導者をやりながら、きょうに至るまで多くの人に支えてもらい、そのおかげできょうがあると思っています」と感謝の思いを語りました。
7日の試合については「まずは自分たちが主導権を握って、あとは状況次第で、リスク管理しながら攻めることを考えていました。しかしふがいない前半になってしまいハーフタイムで整理して、1点とれば必ず何かが起こると信じて、選手にも伝えました」と振り返っていました。
吉平翼主将「J2復帰だけを夢見てやってきた」
カターレ富山でキャプテンを務める吉平翼選手は、試合後のインタビューで今シーズンについて「J2復帰だけを夢見て、チームには言いたくないことも言ってきましたし、苦しいこともやってきたので、本当に昇格できてよかったです」と時折ことばを詰まらせながら振り返りました。
7日の試合については「後半で追いつくことを誰も疑っていなかったし、自信を持っていました。絶対自分たちは追いつけるし、自分たちの流れが来ることをハーフタイム中にみんなに伝えました」と話したうえで、「みんながよく最後まで走ったと思います。本当にすごいことをやったと思います」と充実した表情で語りました。
そして、サポータに向けて「皆さんの声援があったからこそ、この昇格があったと思います。シーズン終盤の勝てない時期も声をからして応援してくれた皆さんのおかげです」と感謝の思いを伝えていました。
2得点の碓井選手「人生でいちばん最高の瞬間」
後半に2得点を挙げてチームをJ2復帰へと導いた碓井聖生選手は、得点シーンを振り返り「苦手なヘディングでしたが、うまくゴールの枠に収まってくれた。正直あまり何も覚えていないです」と笑顔で話していました。
そして、昇格を決めたことについては「最高です。自力で昇格できて、本当にいい経験になりましたし今までの人生でいちばん最高の瞬間だなと思います。多くのサポーターの前で得点を決められて、本当にうれしかったですし、もっと富山県民にスタジアムに来て応援してほしいので、J2でも勝利できるように頑張っていきたい」と早くも来シーズンを見据えていました。
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