フィギュアスケートのジュニアグランプリ(GP)シリーズ上位6人で争うジュニアGPファイナルは6日、フランス・グルノーブルで女子フリーがあり、日本の島田麻央選手(木下グループ)が125・74点、合計199・46点で優勝。大会史上初の3連覇を達成した。
初めてのジュニアGPファイナル制覇を「驚き」とするならば、連覇した前回大会に抱いた感情は「うれしさ」。だが、史上初の快挙とは裏腹に、3度目の頂点から見えた景色は「複雑」だった。2度転倒するなど、らしくない滑りとなった島田選手は、反省しきりだった。
最終滑走としてリンクに入った瞬間から、体にいつものキレを感じなかったという。ふわりとしたまま滑り出した不安は的中する。この日朝にはクリーンに降りていたトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で着氷を乱すと、そこからなかなか立て直せなかった。滑り終えると表情をこわばらせた。
それでも安定した演技を見せたショートプログラム(SP)の貯金も生かして勝ちきったことに意味がある。「何とか1位を取れたのは、スピンやスケーティングスキルが上がってきたのが良かったと思う」と一定程度の手応えもつかんだ。
次戦はシニアに混ざっての全日本選手権。2年連続で表彰台に乗っているが、納得する滑りができているわけではない。「挑戦者として何も懸かっていないので、思い切っていけると思う。今年は楽しんで、思った演技ができたら」。誰も成し遂げなかった3連覇という実績を引っさげ、国内最高峰の舞台に挑んでいく。【グルノーブル倉沢仁志】
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