全国車いす駅伝で一斉にスタートする選手たち(奥は国立京都国際会館)=京都市左京区で2014年3月9日、森園道子撮影

 駅伝の始まりの地である都大路で毎年開かれている「全国車いす駅伝競走大会」の継続に向け、京都府などでつくる実行委員会がクラウドファンディング(CF)を初めて導入する。自治体の予算や企業の協賛金で運営してきたが、財政難や物価高、人件費の上昇で運営費などが膨らむ中、CFでも支援を呼び掛ける。2025年3月の第36回大会の開催をにらみ、300万円を目標に寄付を募る。

 全国車いす駅伝は1989年度から開催されている、国内唯一の車いす駅伝全国大会。国立京都国際会館(京都市左京区)をスタートし、たけびしスタジアム京都(右京区)でフィニッシュする5区間、計21・3キロのコースで争う。選手・チーム関係者約120人のほか、スタッフを含め数千人がかかわる。

 第36回大会は25年3月9日に開かれる予定。府によると、物価高や人件費上昇で、選手の移動や大会当日の交通規制、準備にかかる費用、警備費、会場の運営費などが膨らむという。安定的に大会を運営するため、初のCFで費用を補う。

 CFは12月2日から25年3月2日まで、サイト「レディーフォー」で募る。5000円~10万円の5コースがあり、5万円のコースでは特別観覧席からの試合応援、10万円のコースでは試合応援と選手ゴール時のテープ持ちができる。

 府の担当課は「大会への支援を呼び掛けるとともに、CFを大会の幅広いPRにもつなげられれば」としている。問い合わせは実行委事務局(府障害者支援課内)075・414・4603。【久保聡】

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