両国国技館=2019年撮影

 大相撲の横綱審議委員会が25日、東京・両国国技館で開かれた。九州場所で初優勝した琴桜、優勝に準ずる成績を残した豊昇龍の2大関について、山内昌之委員長(東大名誉教授)は「横綱ダブル昇進を願っている」と述べ、初場所(2025年1月12日初日)での好成績を期待した。

 九州場所で琴桜は14勝1敗、琴桜との千秋楽相星決戦に敗れた豊昇龍は13勝2敗。日本相撲協会の高田川審判部長(元関脇・安芸乃島)は、2大関が初場所で横綱昇進に挑むとの見解を示していた。

 山内委員長は「優勝してもおごった様子がなく、将来の最高位に近い風格を漂わせていた」と琴桜を評価。豊昇龍についても「強引な投げが影を潜め、正統な相撲を学ぼうとしている」と取り口の成長ぶりをたたえた。

 一方、両膝痛や持病の糖尿病の影響で2場所連続で全休した横綱・照ノ富士に対しては巡業参加など土俵態度が真摯(しんし)であるとし、「彼の考えを尊重したい」と現状では静観する考えを見せた。【岩壁峻】

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