日本高校野球連盟と朝日新聞社は15日、今夏の甲子園大会で取り組んだ暑さ対策について、代表49校に実施した調査の結果を発表した。大会の開幕から3日間で導入した午前と夕方に分けて試合を行う「2部制」について、78%の学校が効果的だと回答した。
同日開かれた第106回全国高校野球選手権大会の運営委員会で報告された。2部制については「とても効果がある」が7校▽「効果がある」が31校▽「あまり効果がない」が5校▽「その他」6校――となった。「効果がない」と答えた学校はなかった。暑さ対策としての効果はあるが、選手のコンディション維持や最終試合の応援団の帰りが遅くなるといった点に懸念を示す声があったという。
五回終了時に10分間の休憩に入るクーリングタイムは「とても効果があった」「効果があった」との回答が合わせて82%を占めた。主催者が試合前におにぎりなどの補食を提供したことについては「提供があってよかった」と92%が回答した。
日本高野連などによると、今大会での選手の熱中症疑いの総発生件数は58件(56人)。2部制開催の3日間では1日平均2・7件で、従来通りの運営となった第4日以降は1日平均4・5件だった。観客の救護室への受診は479人で、うち2部制の3日間の受診者数は53人となり、前回大会の同期(109人)から半減した。1日平均の受診者数は2部制開催で17・7人、第4日以降は38・6人だった。【長宗拓弥】
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