優勝して表彰式に臨む羽生拓矢選手(右から4番目)らトヨタ紡織の選手たち=愛知県田原市で2024年11月10日、高橋広之撮影

中部実業団対抗駅伝競走大会(10日、愛知県田原市・はなとき通り発着=7区間80・5キロ)

1位=トヨタ紡織(3時間51分3秒=大会新)

 トヨタ紡織が目標に掲げていた「打倒トヨタ自動車」を果たし、3年ぶりに中部地区の頂点に立った。前回のニューイヤー駅伝王者を破る原動力となったのは、勝負どころの3~5区を走った主力3選手の快走だった。

 2区を終え、トヨタ自動車に27秒差の2位だった。3区で服部大暉が先頭との差を13秒詰めると、エース区間4区で羽生拓矢が相手の主軸の吉居大和を逆転した。さらに5区の西沢侑真がリードを広げ、主導権をがっちりとつかんだ。

 3~5区はいずれも区間賞を獲得した。27歳のエース、羽生の背中を追うように、25歳の服部、24歳の西沢らが台頭し、選手層の厚みを増した。白柳心哉監督は「今までと違い、3、4、5区で勝てたことが優勝につながった」とたたえた。

 しかし、決して満足していない。トヨタ自動車は、前回のニューイヤー駅伝の優勝メンバーである田沢廉や服部勇馬ら主力メンバーを欠いた布陣だったからだ。

 今季から主将の聞谷賢人は「ベストメンバーで組んでいないトヨタにまず勝つ。その成功体験をニューイヤー駅伝につなげていく」と言葉に力を込めた。

 ニューイヤー駅伝での目標は3位入賞だ。万全のメンバーをそろえてくる王者トヨタ自動車を本大会でも上回れば、その目標に手が届くはずだ。【高橋広之】

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