野球の国際大会「プレミア12」は12の国と地域が参加して9日に開幕し、世界ランキング1位の日本は初優勝を果たした前回に続く大会連覇を目指し、11月13日にオーストラリアとの初戦に臨みます。

9日は、大会を前にバンテリンドーム ナゴヤで世界ランキング14位のチェコ代表と強化試合を行いました。

井端弘和監督率いる日本はピッチャーを中心とした守備を重視していて、セ・リーグで最優秀防御率のタイトルを獲得した地元、中日の高橋宏斗投手が先発しましたが、1回に相手の3番と4番に連続ヒットを打たれ1点を先制されました。

それでも打線は3回に広島の小園海斗選手の内野安打で同点に追いつき、6回にはソフトバンクの栗原陵矢選手の犠牲フライと阪神の森下翔太選手のタイムリーヒットで2点を勝ち越しました。

7回にも楽天の辰己涼介選手のスリーランホームランなどで一挙、4点を加えてリードを広げました。

投手陣は、4回以降に登板した2人目の阪神の才木浩人投手、3人目の日本ハムの北山亘基投手、そして抑えを務める巨人の大勢投手が1人のランナーも出さない好投をみせ、日本が7対1で快勝しました。

日本はこの試合、打線が最終的にヒット13本を打ち7点を奪いましたが、5回までわずか1得点で同点のまま試合が進むなど格下相手に苦しみ、大会に向けて試合運びには課題が残りました。

チェコ代表との強化試合は10日も行われ、日本の予告先発は楽天の早川隆久投手と発表されました。

日本代表監督「大会に向けていい練習になった」

日本代表の井端監督は、前半苦しみながらもヒット13本で7点を奪った打線について「バッターは『あれ?』という部分もあったと思うが、大会に向けていい練習になったと思う。強化試合の初戦でここまでヒットが出たというところではほっとしている」と振り返りました。

一方、1回に1点を失うなど不安定なピッチングとなった中日の高橋投手に関しては「点は取られたが、いいボールを投げていたのでそんなに悪い内容ではなかったと思う。大会ではできれば先に点を取られないようにしてほしいし、勝てるピッチングをしてほしい」と次の登板へ期待感を口にしました。

10日の試合に向けては「バッターは継続してどんどん打っていってほしい」と話した一方、盗塁に関しては「ある程度コントロールしていく」と話し、大会を見据えた戦術で戦っていく方針を示しました。

楽天 辰己涼介「いつも通りプレーできた」

今回、日本代表に初めて選ばれ、ホームランを含む2打数2安打3打点、フォアボール2つで全ての打席で出塁する活躍を見せた楽天の辰己涼介選手は「楽しむことができたし、打席でも落ち着いていつも通りプレーすることができたと思う」と振り返りました。

また、バンテリンドームナゴヤで打ったホームランについて「広い球場とは聞いていたが自分からするとそんなに広いとは感じなかった」と手応えを口にしていました。

そして、「楽しむことを意識するとともに代表に選んでよかったと思ってもらえるように世界一を目指して頑張りたい」と連覇がかかる大会に向けて意気込んでいました。

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