町田―FC東京 FC東京に勝利し喜ぶ町田イレブン=国立競技場で(平野皓士朗撮影)

 サッカーの明治安田J1は第36節の8試合が各地であり、3位の町田はFC東京に3—0で快勝し、6試合ぶりの白星を挙げた。勝ち点63で首位の神戸と4差。10日に神戸が東京Vに勝つと初優勝の可能性は消える。    ◇   ◇

◆夏に加入した白崎が先制ゴール

 町田は快進撃を見せていたシーズン序盤の激しく、シンプルなサッカーを取り戻してFC東京を圧倒。鬼門・国立のジンクスも、今季最長の5試合未勝利の停滞も打ち破り、優勝戦線に食い下がった。

町田―FC東京 前半、町田・白崎㊧が先制ゴールを決める。GKはFC東京野沢大(41)=国立競技場で(浅井慶撮影)

 手数をかけず、縦に速く。町田らしさが詰まった先制点だった。前半15分、自陣から前線への長いパスを空中戦に強い呉世勲(オ・セフン)が頭で落とす。拾ったエリキがゴール前右でためをつくって相手を引きつけ、駆け上がってきた白崎が中央で押し込んだ。  夏に移籍後、初ゴールを決めた31歳は2点目もアシストして攻撃で存在感を発揮。「チームの苦しい時間が長くて責任を感じていた」とほっとした表情を浮かべた。

町田―FC東京 FC東京に勝利し喜ぶ町田・黒田監督=国立競技場で(平野皓士朗撮影)

 今季、国立競技場での試合で全勝のFC東京に対し、町田は白星がなかった。験の悪さを振り払うように、立ち上がりから積極的にシュートを放ち、流れをつかんだ。来季の続投が決まった黒田監督は「果敢なプレーで町田の魂を表現してくれた」とたたえた。  10日に神戸が勝てば残り2試合で勝ち点7差となり、夢は絶たれる。町田サポーターはこの日、「道がどんなに険しくてもたどり着ける」と歌い続けた。その熱意に応えるように、主将の昌子は「1%でもまだ可能性がある」と諦めない姿勢を示した。(加藤健太) 

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