今週月曜に閉幕した全国障害者スポーツ大会。全国のパラアスリートが熱戦を展開する中、県勢は過去最多となる133個のメダルを獲得しました。その活躍を振り返ります。
大会初日、陸上・知的障害の1500m。
去年のアジアパラリンピックで優勝した伊万里市の大川内健太が出場しました。
決勝のレース、序盤から積極的に仕掛ける大川内。
2番手でトップを追いかけます。
最終コーナー手前。ラストスパートをかける相手に徐々に引き離されます。
惜しくもトップには届きませんでしたが、堂々の準優勝でした。
【陸上(知的障害)佐賀代表 大川内健太選手】
「少しずつ体が重くなっていって、タイムが落ちていってしまいました。持久力をつけて最後までついていけるような走りをしたいです」
そして翌日の800m。
前日の悔しさをバネに臨んだこのレースでは中盤から独走となります。
大川内は終盤にさらに加速してフィニッシュ。
大会記録に迫る2分0秒で納得の金メダルでした。
4×100mリレーでも優勝し3つのメダルをつかんでいます。
嬉野市で行われたのは「ボッチャ」
「ジャックボール」と呼ばれる白球を目標に、赤・青6球のボールをいかに近づけるかを競います。
手足を自由に動かせない佐賀代表の陣内敦子は妹英子さんと出場。
英子さんは、投球の補助器具をセッティングする「ランプオペレーター」としてサポートし、息の合った姉妹2人の力で準優勝に輝きました。
【ボッチャ佐賀代表 陣内敦子さん】
「いろんな声援を受けてすごくうれしかったです。ありがとうございます」
佐賀市で行われた水泳。
25mバタフライでは伊万里市出身の森山大樹が圧巻の泳ぎを見せます。
スタートダッシュに成功すると、そのまま力強く水をかき分け他を寄せ付けません。12秒11の好タイムで見事頂点に立ちました。
【水泳(知的障)25mバタフライ佐賀代表 森山大樹選手】
「何もなかった自分をここまで応援してくれる人たちがいるおかげで水泳が続けられて良かったなという気持ちです」
こちらはサウンドテーブルテニス。
ラバーが付いていないラケットと鉛が入ったボールを使う視覚障害者向けの卓球です。
おととしの栃木大会では3位だった有田町出身の牧野愛菜。
現在は茨城県の筑波技術大学に通っています。
この日はボールへの反応と鋭いスマッシュがさえ、グループ内を1勝1敗。
銀メダルを獲得しました。
白石町で行われたグランドソフトボール。
全盲の選手がピッチャーを務め、バッターは3バウンド以上のボールを打ちます。
去年は本戦に出場できなかった佐賀代表。
1勝を目指し、初戦で神奈川代表と対戦します。
1回表、ノーアウト1塁3塁のチャンスで3番の水流薗貴法。
ライトへの流し打ちで先制します。
エースの佐藤悟が決め球のカーブを使いながら打たせて取る投球でアウトを積み重ねます。
佐賀3点リードで迎えた最終回。
相手の最後のバッターに対し、佐藤は得意のカーブで空振り三振。
エースの力投と固い守備で大きな1勝を手にしました。
【グランドソフトボール佐賀代表 佐藤悟選手】
「何しろバックがしっかり守ってくれたので、それは一番良かったです。応援していただいた方たくさんいらっしゃいますので、1勝できてうれしいです」
3日間に渡って開かれた全障スポ。
懸命にスポーツに取り組むパラアスリートの姿は、多くの人に感動を与えました。
県勢は過去最多となる133個のメダルを獲得しています。
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