サッカー・Jリーグのルヴァンカップ決勝が2日(午後1時5分開始)に東京・国立競技場で行われる。3年ぶり2度目の頂点をうかがう名古屋グランパスと、初タイトルをめざすアルビレックス新潟の顔合わせ。1日にあった公式記者会見では、互いに優勝へ譲れない思いを口にした。
- 奇跡、低迷、そしてたどりついた「新潟スタイル」 初Vへ挑むアルビ
名古屋はGKランゲラックが今季限りで退団し、故郷オーストラリアに戻ることになっている。彼と歓喜を分かち合いたい。それが、チームの強いモチベーションになっている。
「ルヴァン杯へかける思いはすごく強かった」。長谷川健太監督はそう明かした。
「何が何でもタイトルを」をかけ声に駆け出したシーズンだったが、リーグ戦は現在9位と苦戦し、天皇杯は2回戦で敗退。そんな中で、7年間、守護神としてゴールを守り続けてきたランゲラックの退団が決まった。
「ミッチ」の愛称で呼ばれて信望が厚く、今季は主将も務める。残り少ない時間をともに過ごすチームメートの気持ちはもちろん、分かっている。
「有終の美を飾って送り出してあげたい」。長谷川監督にそう言葉をもらったランゲラックは、それでも、こうはっきり言った。
「すごくうれしい。ただ、自分のためではなく、チームの一員としてトロフィーをかかげたい。チームのために、サポーターやファミリーのためにかかげたい。ここ(国立競技場)に来られない人もいる。何が何でも、トロフィーをホームに持ち帰りたい」
一方の新潟の主将DF堀米悠斗は「誰かのためにという話であれば、僕たちはサポーターのため、地域のために戦いたい」と対抗した。
2017年に加入し、在籍8季目。J2降格も経験し、再昇格まで5年かかった。「苦しい間もアルビを見捨てず、さらに強くサポートし続けてくれた。サポーターのみなさんに、いい景色を見せてあげたい」
決勝進出が決まってから、上越新幹線が増便に。その数が増える度に指定席が埋まる状態で、新潟からの多くの来場が見込まれる。東洋大在学中で特別指定選手のDF稲村隼翔が、決勝進出の立役者の一人となり、サポーターから大学へ寄付が次々と寄せられていることも話題になった。
松橋力蔵監督も力を込める。「シンプルに日本一のサポーターだと思っている。それにふさわしい、日本一のチームになりたい」
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