日本高校野球連盟会長を務めた、元早稲田大学総長の奥島孝康(おくしま・たかやす)さんが1日、肺炎のため都内の病院で死去した。85歳だった。葬儀は家族で行う。喪主は妻とし子さん。

 奥島さんは2008年11月、脇村春夫前会長の後を受けて、日本高野連の第6代会長に就任した。「高校野球は教育の一環。あくまで勉強をする中で野球をする」という信念のもと、野球特待生の制度化や日本学生野球憲章の全面改正で指導的な役割を果たした。

 13年には元プロ野球選手による高校生の指導条件を大幅に緩和し、教員にならなくても野球部を指導できる道をつくった。

 愛媛県出身。宇和島東高から早大法学部に進み、教授となった。専門は商法で法学部長などを歴任した。1994年から2期8年、総長を務め、新学部、大学院の創設やスポーツ強化などに取り組んだ。

 2010年には大相撲の野球賭博問題を受けて日本相撲協会が設置した「ガバナンスの整備に関する独立委員会」の座長を務めた。03~07年は朝日新聞社監査役(非常勤)。白鷗大学の学長やボーイスカウト日本連盟の理事長も歴任した。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。