カナダ東部のハリファクスで開催されたフィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第2戦スケートカナダ女子で優勝した世界女王の坂本花織(シスメックス)、2位の松生理乃(中京大)、3位の吉田陽菜(木下アカデミー)の3選手がフリーから一夜明けた27日、現地で取材に応じた。日本女子としてはGPシリーズでは16年ぶりとなる表彰台独占にも、3選手は浮かれる様子もなく次戦を見据えた。
坂本選手はGP通算7勝目にも「こんなに悔しいのは2季前のGPファイナル以来」と振り返った。今大会のフリーは国際大会では「(記憶に)ない」という2度の転倒などもあり、得点は126・24点と自己ベスト(155・77点)を大きく下回った。
2022年GPファイナルではショートプログラム(SP)で首位発進もフリーはミスが相次いで最下位となり、総合でも表彰台を逃した。当時の悔しさを引き合いに出し「次戦のNHK杯まで(帰国してから)1週間で今回よりはまだ良かったね、と言えるぐらいにはしたい」と演技内容での巻き返しを誓った。
SP10位から、フリーは1位となる会心の演技で一気に総合2位まで順位を上げた松生選手は「携帯の通知が鳴りやまないぐらい、いろんな人から連絡をもらった」と笑顔。一躍ファイナル候補にも躍り出たが次戦の第5戦フィンランド大会へは「あまり欲を出しすぎず、自分にできることをやるスタンスは変えずに準備していけたら」と控えめに抱負を口にした。吉田選手は「悔しいという気持ちは変わらない。しっかりその結果を受け止めないといけない」と、ファイナル進出が懸かる同じく第5戦へ決意を新たにした。【ハリファクス倉沢仁志】
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