アメリカンリーグのリーグ優勝決定シリーズはヤンキースとガーディアンズの対戦となり、4勝をあげたチームがワールドシリーズに進出します。
対戦成績、ヤンキースの3勝1敗で迎えた第5戦はガーディアンズの本拠地、クリーブランドで行われました。
ヤンキースはガーディアンズに2回と5回に1点ずつを取られリードされますが、6回、4番・スタントン選手のツーランホームランで同点に追いつきました。
試合はこのまま2対2の同点で延長に入り、ヤンキースは10回、2アウト一塁二塁のチャンスを作って、2番・ソト選手がガーディアンズ、5人目のピッチャーからセンターオーバーのスリーランホームランを打ち、試合を決めました。
ヤンキースは延長10回5対2で勝って、対戦成績4勝1敗で2009年以来15年ぶり41回目のリーグ優勝を果たし、ワールドシリーズ進出を決めました。
ワールドシリーズではドジャースとメッツが対戦しているナショナルリーグのチャンピオンと対戦します。
キャプテンのジャッジ選手 初のワールドシリーズへ
2009年以来、15年ぶりにアメリカンリーグを制したヤンキース。
昨シーズンからキャプテンを務めるジャッジ選手にとっては、32歳にして初めてのワールドシリーズです。
ジャッジ選手は2017年に当時の新人記録となるホームラン52本を打って新人王を受賞し、おととしにはホームラン62本を打って同じヤンキースの名選手、ロジャー・マリスが持っていたアメリカンリーグの最多記録を61年ぶりに更新しました。
今シーズンもホームラン58本、144打点でリーグの2冠に輝き、打率も自己最高の3割2分2厘で三冠王に迫る活躍を見せ、地区優勝したチームを引っ張りました。
大谷翔平選手とともに現代最高のバッターのひとりとして大リーグの顔となっていて、年俸も野手では大リーグ史上最高額の4000万ドル、日本円でおよそ60億円です。
しかし、プレーオフではこれまで2017年、2019年、おととしと、いずれもリーグ優勝決定シリーズでアストロズに敗れていて、意外にもワールドシリーズに進出するのは今回が初めてです。
ジャッジ選手はこれまでの会見で、過去のプレーオフでの敗戦を振り返りながら「チームの一員である以上、仕事をやり遂げられなかったときには大きな責任を感じる。子どもの頃、父が『たとえ家の庭でやるバスケットボールの試合でも勝つためにやるんだ』と教えてくれた。勝利こそがすべてだ。勝たなければ、ここで何をしているのかということになる」と勝利への強い思いをのぞかせました。
そのうえで、ことしの活力となったのは地区4位に終わった昨シーズンの成績だったとして「多くの選手がベンチに座ってただグラウンドを見つめ、悔しさをかみしめた。『もう二度とこんな思いはしたくない』と全員が奮起したんだと思う」と話しました。
今シーズンのプレーオフではここまで打率1割6分1厘、ホームラン2本、6打点と苦しんでいますが、チームは15年ぶりにワールドシリーズの舞台に戻ります。
誰に対しても常に謙虚なことで知られる名門球団のキャプテンが、ようやく頂点を決める大舞台に立ちます。
ヤンキース 15年ぶりのワールドシリーズ進出
アメリカ最大の都市、ニューヨークを本拠地に置くヤンキースはアメリカンリーグ東部地区に所属し、これまでにベーブ・ルースやルー・ゲーリック、ジョー・ディマジオなど伝説的な名選手を数多く輩出している球団です。
ワールドシリーズ制覇の回数は30球団で最も多い27回で2位のカーディナルスの11回を大きく上回りますが、最後に頂点に立ったのは松井秀喜さんがワールドシリーズのMVP=最優秀選手を受賞した2009年で、ワールドシリーズ進出は今回が15年ぶりです。
ホームラン58本、144打点でアメリカンリーグの2冠に輝いたジャッジ選手を中心にホームラン41本のソト選手、同じく27本のスタントン選手などを擁する強力打線が持ち味で、今シーズンのチームのホームラン237本は30球団トップでした。
投手陣では左腕のロドン投手がチームトップの16勝をあげ、26歳のヒール投手が自己最多の15勝をあげて躍進しました。
右ひじの炎症で出遅れたエースのコール投手もシーズン後半は防御率2.76と安定したピッチングを見せていて、リリーフでは抑えのホームズ投手が30セーブをあげています。
現在のチームには日本選手はいませんが、過去には松井さんのほか、田中将大投手や黒田博樹さん、イチローさん、伊良部秀輝さんなどが所属してきました。
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