パ・リーグのクライマックスシリーズファーストステージの第2戦は北広島市のエスコンフィールド北海道で行われ、レギュラーシーズン2位の日本ハムと12日の第1戦に勝ちファイナルステージ進出に王手をかけた3位のロッテが対戦しました。

日本ハムは今シーズン7勝の2年目、金村尚真投手が先発し、ロッテ打線を4回までヒット1本に抑えるピッチングを見せました。

しかし5回、ロッテの安田尚憲選手に先制のソロホームランを打たれ、7回には角中勝也選手にもソロホームランを浴びて2点をリードされました。

打線は7回に2つのフォアボールから1アウト二塁三塁のチャンスを作ると、7番・マルティネス選手のショートゴロの間に1点を返しました。

さらに9回には1アウトランナーなしから万波中正選手がロッテの抑え、益田直也投手からソロホームランを打って土壇場で追いつきました。

続く延長10回には2アウトからロッテの5人目、澤村拓一投手を攻めてフォアボールとヒットで一塁三塁のチャンスを作り、最後は途中出場の淺間大基選手が、ライトへのタイムリーヒットを打って3対2でサヨナラ勝ちしました。

8回から3イニングを投げてノーヒットに抑え無失点と好リリーフを見せた3人目の山崎福也投手が勝利投手となりました。

この結果、両チーム1勝ずつとなり、ファイナルステージ進出は14日の第3戦で決まることになりました。

ロッテは12日出場がなかった安田選手と角中選手が起用に応えてホームラン攻勢でリードし、勝利目前まで迫りましたが、抑えの益田投手が痛恨のホームランを浴び、10回には澤村投手が粘れずに力尽き、ベテラン勢が役割を果たすことができませんでした。

第3戦の予告先発は日本ハムが北山亘基投手、ロッテが種市篤暉投手と発表されました。

日本ハム 新庄監督「感動させすぎ」

日本ハムの新庄監督は9回に同点に追いつき、延長10回サヨナラ勝ちした展開について「感動させすぎでしょ。びっくりした。誰がどうとかではなく、ことしを象徴するこの勝ち方。本当に選手がすごい」と興奮冷めやらぬ様子で話しました。

1点を追う9回1アウトで、万波中正選手が同点のホームランを打ったことについては「打球の軌道がゆっくりすぎて、スタンドに入るまでが2分くらいに感じた。コーチのほとんどが涙ぐんでいた。俺は『うそやろ』とびっくりした」と振り返りました。

そして、ファイナルステージ進出がかかる最後の第3戦に向けて「きょうみたいな自然体で、選手たちがグラウンドで思い切り楽しむということ。ここまで来たら楽しむことが一番。超満員だと思うので、悔いのないよう楽しいゲームを見せれたら」と話していました。

万波選手 「生涯ベストのホームラン」

1点を追う9回裏に同点ホームランを打った万波中正選手は「初球はストレートだけを狙っていた。生涯ベストのホームランじゃないですかね。これ以上、いいホームランはいまのところない」と笑顔で話しました。

またホームランを打ったときの観客の盛り上がりについて「待ちわびた瞬間みたいだった。大リーグのポストシーズンでそういうシーンが多くて、それを見て僕も興奮しているがそんな気持ちを味わえた感じがする」と話していました。

ロッテ 吉井監督「体力の残り具合を見誤った」

ロッテの吉井理人監督は2点をリードしていたものの、1点差に迫られた7回について「小島投手はよかったが、毎回のようにヒットが出ていたので、7回の頭で代えるべきで、こちらが代えどきを間違えたと思う。ふつうの試合だったら続投させるがこういう試合はいつも以上に力が入っているので体力の残り具合をこちらが見誤った」と短期決戦ならではの采配の難しさがあったことを振り返りました。

また、9回に抑えの益田直也投手が同点ホームランを打たれた場面については「打ったほうがすごいと思うしかない」と話し、延長10回にサヨナラヒットを打たれた澤村拓一投手についても「いつもどおりだったと思う。しょうがない」とベテラン2人について話していました。

そのうえで、12日に続いてソロホームラン2本の2得点のみだったことについて「調子が上がっていない選手が何人かいるので打線がつながっていないが、いるメンバーでやるしかない。あしたもいろいろ考えながらやっていきたい」と話していました。

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