(6日、国民スポーツ大会1回戦 関東第一6―3青森山田)
木製バットの乾いた音が球場に響いた。
一回、1点を先取し、なお1死一塁。1ストライクから、関東第一(東京)の4番、高橋徹平は浮いた変化球をとらえた。左中間席への2ランに「甲子園ほど緊張しなかった。うまく対応できた」と喜んだ。
七回には「対戦してみたい投手だった」という今夏全国4強の青森山田の最速152キロ右腕、関浩一郎の直球を狙った。1ボールから速球を思い切り振り切って2ランに。打った瞬間に両手を上げ、左翼ポール際にボールが吸い込まれるのを見守ってから、ダイヤモンドを一周した。
今夏の甲子園、主将としてチームを全国準優勝に導いた。打撃では準々決勝で決勝点となるソロを放ったものの、準決勝、決勝と快音は聞かれなかった。今夏の甲子園通算は打率1割6分7厘(18打数3安打)1打点。甲子園に入るまで高校通算60発を放った強打者でも、思うような打撃はできなかった。
8月下旬に学校に戻ってからは大学進学を見据えて木製バットで練習を始めた。「自分の打撃をする」ことをテーマに臨んだこの日は2安打(2本塁打)4打点と木製に適応。チームの準決勝進出に貢献した。
狙うのは甲子園であと一歩届かなかった優勝の2文字。「みんな狙ってくると思うので、一戦必勝でやっていきたい」(大坂尚子)
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