◯鹿島アントラーズ2―1ガンバ大阪●(28日・パナソニックスタジアム吹田)
鹿島の大卒ルーキー・濃野公人の特徴は抜群の攻撃センスにある。サイドバックながらリーグ戦で3戦連続ゴールだ。22歳が決勝点を挙げ、ヒーローとなった。
1―1で迎えた後半9分、左サイドで仲間隼斗がボールを持つと、濃野は逆サイドをスルスルと駆け上がった。仲間のクロスをFW鈴木優磨が触って、こぼれたところを右足で流し込んだ。「良いボールが来るだろうなという信頼があった。(3試合連続ゴールは)驚きの方が大きいが、決して自分一人の結果じゃなくて、僕があれだけ(前線へ)上がれるのは誰かのカバーがあってこそ」と感謝した。
熊本・大津高から関学大を経て、鹿島に入団した。攻撃力を買われ、開幕戦から全試合で先発出場を続けている。そのプレースタイルは鹿島OBで、日本代表としても同じポジションで長く活躍した内田篤人さんをほうふつとさせる。ランコ・ポポビッチ監督は「前で見せる姿、クオリティーは素晴らしい。彼の良さは生かしたい」と積極的に攻撃参加を促している。
大阪は幼少期を過ごした場所だ。観戦に訪れた両親の前で結果を出し「少しは恩返しになったかな」と笑った。チームはアウェーでの連敗を4で止めた。「自分がもっと成長していきたいという思いでいっぱい」と濃野。上位進出へ、若い力が勢いを加速させる。【生野貴紀】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。