東都大学野球秋季リーグ戦第2週が26日、神宮球場であり、中大が東農大に7―2で連勝し、今季初の勝ち点を挙げた。
中大は1点を追う四回から登板した左腕の今村拓哉(4年、関東第一)が躍動した。「落ちる球が良かった」と、決め球のシンカーを振らせ、4回を1失点。八回に本塁打を浴びたことを除けば、三塁を踏ませない投球を見せた。中大は五回裏に4点を奪って逆転し、そのまま逃げ切った。
今村にとって、この勝利がリーグ戦初白星。2年の頃に左ひじを故障して手術し、長くリハビリを続けてきた。リーグ戦デビューは今春。先発した10日の日大戦は2回2失点で負け投手に。前日にあった東農大との1回戦は1回を1失点と、「貢献できていない焦りがあった」と打ち明ける。それでも試合後は「引きずっていてもダメだと思った」と、開き直っていた。
再び救援するチャンスをもらったこの日は、前日の嫌なイメージを打ち消して臨むことができた。淡々とした表情のまま、気を抜かずにアウトを重ねた。「手術を経験して、絶対に諦めないという忍耐力がついた」と44球を振り返り、「本当に、ここまでやってきてよかった」とチームへの貢献を喜んだ。
ウィニングボールはもらえていない。「後輩が審判に返しちゃったので」。第1週で勝ち点を奪われた中大だが、今春は2位につけており、優勝を狙えるチームだ。遅咲きの左腕の力投が巻き返しの起点になる。(高億翔)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。