女子バレーボールのヴィアティン三重が21日、サオリーナ(津市北河路町)でVリーグ開幕を前に記者会見を開き、西田誠監督や浅川希主将らがリーグ4位以内を目標に掲げ、意気込みを語った。参入2年目の昨季は3部で15戦全敗と苦しいシーズンを送り、西田監督は「昨季は悔しい思いをした。今季はファンのみなさんに勝利を届けたい」と誓った。
チームは今季に向けて、コート内外で独自の取り組みで強化や選手育成のための環境整備に力を入れてきた。新たに発足するSVリーグ男子に参戦するウルフドッグス名古屋(愛知県稲沢市)との技術指導契約締結を6月に発表し、男子チームからノウハウを取り入れることになった。
また、元日本代表でヴィアティンのエグゼクティブアドバイザーを務めていた大山加奈さんが7月、技術向上やメンタル面で選手をサポートする「プレイヤーデベロップメントマネージャー」に新たに就任した。椎葉誠常務取締役は「チームの体制が悪かった昨季を反省し、今季は今の選手の才能を潰さないために強化した。昨年と違う結果になる期待があり、楽しみだ」と話した。
3部制だったVリーグは世界最高水準を目指すSVリーグと、地域との共生や連携を強化する新たなVリーグに再編される。ホームアリーナの規模や年間の売り上げなどに応じてライセンスが交付され、ヴィアティンは新たなVリーグに所属する。津市出身の浅川主将は「地域やファンのみなさんにまずは1勝を届け、シーズンの終わりにはいい結果を残して恩返しをしていきたい」と意気込んだ。
ヴィアティンの開幕戦は10月26日にAGF鈴鹿体育館で行われ、カノアラウレアーズ福岡と対戦する。【渋谷雅也】
地域連携へ小学生に技術指導
記者会見後にはバレーボール教室を開催。津市や三重県亀山市で活動するクラブチームの小学4年生以下約70人が参加する中、紅白戦を実施した。Vリーグで戦う選手たちのプレーを間近に見た参加者からは、サーブやスパイクが決まると拍手が湧き起こった。
選手による技術指導も行われ、レシーブやトスでは、飛んでくるボールの正面に入ることを意識することなど、基本の動きを中心に教えられていた。参加した津市一志西小学校4年の坂倉啄真さんは「サーブやレシーブのコツを丁寧に教えてくれてためになって楽しかった」とほほ笑んだ。
浅川主将は「一番はバレーが楽しいと思ってくれることが大事。子どもたちの憧れの選手になれるように私たちも頑張りたい」と語った。
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