昨年11月に開催されたプロ野球の阪神、オリックスの優勝パレードで、大阪府や兵庫県、経済団体などでつくる実行委員会は10日、事業報告を公表した。企業からの協賛金やクラウドファンディング(CF)の寄付で約6億5300万円を集めた。パレードの支出と差し引いた約1300万円の余剰金は公益財団法人「関西・大阪21世紀協会」へ寄付される。

 パレードは昨年11月23日に大阪市・御堂筋と神戸市・三宮の2会場で開催され、計約100万人が詰めかけた。府などによると、当日の警備員4500人の人件費などに約4億1100万円、パレード車両費や演出費に約1億2700万円など計約6億4千万円を支出した。収入面では協賛金と寄付金で約5億3千万円、CFの寄付で約1万3千人から約1億400万円を集めた。

 パレードをめぐっては、大阪府・市職員に対するボランティア募集の手法に批判も集まった。市では部署ごとに協力する職員数の目安を示しており、職員からは「上司から呼びかけられたら断りづらい」という声があった。

 吉村洋文知事は今月10日の記者会見で、「多くの皆さんが良かったと言って頂けた。パレードをやって良かった」とした上で、「ボランティアは手挙げ方式でお願いした。強制ではない」と述べた。(原田達矢)

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