晩秋の福島市内を駆け抜ける東日本女子駅伝が今年で終了することが決まった。今年のパリ五輪女子マラソン6位入賞の鈴木優花選手(秋田県出身)ら多くのオリンピアンを生んだ大会が、その幕を閉じる。

 東日本女子駅伝は1985年から始まった。中学生から実業団選手までが参加。福島市の誠電社WINDYスタジアム(信夫ケ丘競技場)を発着点に、観光客向けの果樹園が連なるフルーツラインを折り返す42.195キロで競われる。女子の中、長距離ランナー育成を目的に始まり、これまでに1万メートルとハーフマラソンの日本記録保持者・新谷仁美選手や、アテネ、北京、ロンドン、リオデジャネイロの4大会連続五輪に出場した福士加代子さん(青森県出身)ら25人の五輪選手がこの大会に出場していた。福島県チームの過去最高は2位。

 大会を主催する東北陸上競技協会と福島テレビによると、大会を支えるボランティアスタッフを確保することが難しくなったほか、費用面の増加などを総合的に勘案。選手育成に一定の役割を果たしたと判断し、40年目を迎える今年で終了することを決めたという。

 今年の大会は11月10日に開かれ、北海道から静岡県までの18都道県が参加する予定。(滝口信之)

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