女子サーブル 江村美咲が2年ぶり4回目の優勝
静岡県沼津市で開かれた全日本選手権は、大会最終日の16日、男子フルーレと女子サーブルの2種目が行われました。
このうち、女子サーブルでは、パリオリンピックの団体で銅メダルを獲得し開会式では旗手も務めた江村選手が、準々決勝で大会2連覇をねらった高嶋理紗選手、準決勝で尾崎世梨選手と、いずれもパリ大会の団体でともに戦ったメンバーに勝って決勝に進みました。
決勝では、初優勝を目指す27歳の小林かなえ選手に対し、軽快なフットワークを生かした鋭い攻撃で、序盤から7連続ポイントを奪って主導権を握りました。
中盤以降もリーチの長さを生かした突きなどでポイントを重ね、15対8で小林選手に勝って、2年ぶり4回目の優勝を果たし、この種目、世界選手権2連覇の実力を見せました。
江村美咲「のびのびと自然体で戦えた」
江村美咲選手は「パリオリンピックでできなかったことが楽しむということだったので、楽しみたいという気持ちで、のびのびと自然体で戦えた。いつも以上に積極的に前に出る作戦が合っていたかなと思う」と喜びを語りました。
決勝で戦った小林かなえ選手は、練習のサポートメンバーとしてパリオリンピックに同行していたということで「誰よりも一生懸命サポートしてくれて、心の支えだった。試合が終わったあとに『ロサンゼルスオリンピックは絶対一緒に出ようね』と話をした」と明かしました。
そのうえで「“メダルは取って当たり前”とフェンシングを見る基準が高くなっていると思うので、これから先、もっと頑張らないといけない。ここがピークにならないようにさらに強くなってロサンゼルス大会に向かっていきたい」と今後への意欲を語りました。
男子フルーレは安部慶輝が初優勝
一方、男子フルーレの決勝では、28歳の安部慶輝選手と、パリ大会の団体で金メダルを獲得した永野雄大選手が対戦しました。
序盤は永野選手が巧みな攻撃でリードを奪いましたが、第1ピリオドから第2ピリオドにかけて安部選手が鋭い突きで7連続ポイントを奪って逆転し、15対13で接戦を制して大会初優勝を果たしました。
安部慶輝「自分を奮い立たせて気を引き締めて頑張った」
初優勝を果たした安部慶輝選手は「心からうれしい。序盤に手がつってしまって、点差も開いて絶望的な状況だったが、ここで負けたらもう二度とチャンスは来ないなと思っていたので、自分を奮い立たせて気を引き締めて頑張った。ここで終わりではなくて、ロサンゼルスオリンピックを目指して努力していきたい」と話していました。
永野雄大「練習から自分のできること 見つめ直していきたい」
準優勝だった永野雄大選手は「相手が1枚うわてで、優勝できなくて悔しい。金メダリストといっても団体でのメダルなので、チャレンジャーという気持ちで本気で優勝をねらっていた。勝ちが見えたときに甘くならないよう、練習から自分のできることをまた見つめ直していきたい」と話していました。
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