全日本選手権は、競技の普及や育成などで日本フェンシング協会と協定を結んでいる静岡県沼津市で開催され、パリオリンピックでメダル5個と躍進したこともあって注目を集めました。

大会初日の14日は男子エペと女子フルーレの2種目が行われ、このうち女子フルーレでは、パリ大会の団体で銅メダルを獲得した日本代表メンバーの東選手が、準々決勝で同じ日本代表の菊池小巻選手に勝って準決勝に進みました。

準決勝では、この大会で過去2回優勝している辻すみれ選手と対戦し、東選手が接近した状態からの突きなど巧みな攻撃を随所で見せましたが、ポイントの取り合いとなって第3ピリオドを終えて12対12の同点となり、先に1ポイントを取ったほうが勝つ延長に入りました。

そして延長開始直後に東選手と辻選手がほぼ同時に突きを繰り出し、審判が映像を確認した結果、東選手のポイントとなり、13対12で接戦を制して決勝進出を果たしました。

このあとの決勝は東選手と、大学生の長瀬選手が対戦し、長瀬選手が鋭いアタックで第1ピリオドから大きくリードを奪って15対6で東選手に勝ち初優勝を果たしました。

東選手は自身3回目の優勝はなりませんでした。

このほか、パリオリンピック日本代表の上野優佳選手や宮脇花綸選手は準々決勝で敗退しました。

長瀬 “これからの自信になった 五輪目指したい”

女子フルーレで初優勝した18歳の大学生、長瀬凛乃選手は「全日本選手権の優勝を大学4年間で必ず達成すると決めていたが、1年目で達成することができて、これからの自信になった。挑戦者という気持ちで楽しく試合をすることができた。これまで以上に強くなって、来年も連覇をして、勢いをつけてロサンゼルスオリンピック出場を目指したい」と話していました。

東 “決勝までいけてよかったが負けて悔しい”

準優勝だった東晟良選手は、3回戦で相手の剣が当たって左手をけがするアクシデントがあったものの意地を見せ、「パリオリンピック後、あまり調整ができていない中で決勝までいけてよかったが、負けてしまったのはすごく悔しい。今後の国際大会でも、より多くのメダルを取れるようにしていきたい」と話していました。

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